いじめ再発防止に向けた学校体制の強化についての議案関連質疑に対しての教育長答弁(以下)となります。
ア スクールカウンセラー配置の充実だけでなく、校内ハートフル事業の拡充も盛り込んだ意図
校内ハートフル事業は、学校内に居場所を確保し、常駐する支援員が生徒と関わり続けることで、教室に居づらかったり、休み始めの段階から生徒に寄り添った支援を行うことができます。子どものSOSを感じ取り一人ひとりに合った支援ができる取組として、果たす役割は大きく、中学校全校での実施が必要であるという学校からの声を受け止めて、いち早く取り組むこととしています。
イ 「校内ハートフル事業は学校体制だけではなく、子どものニーズに合った施策として充実させるべき」
校内ハートフルを利用している生徒の多くから「安心できる場所である」「自 分のペースで学べる場所である」、そうした評価を得ています。引き続き、校内ハートフル支援員と教職員が連携、そして一人ひとりの生徒を支援することで、相談しやすく安心できる居場所であるとともに、個に応じた学びの場となるよう、生徒や学校の声を聞きながら運用してまいります。
ウ スクールカウンセラー配置の充実と校内ハートフル事業がいじめ・不登校対策の両輪として機能するのか
SCの配置拡大により、校内ハートフルなどを巡回する時間を確保することで、
SCが相談しやすい身近な存在となり、いじめ等に早期に気づきやすい環境を作り
ます。また、校内ハートフルが生徒との接点になることで、SCを含めた多角的な視点で支援を講じてまいります。二つの施策を同時に充実させることで、総合的に子どものSOSを察知し、対応できる取組を進めます。
エ スクールカウンセラー配置の充実と校内ハートフル事業を足掛かりとした再発防止の取組のポイント
抜本的な組織改革を行うことなしに、この間に起こっている、いじめを含む様々な問題の根本的な解決には至らないという風に考えます。その上で、いじめについては、子どもたちのSOSを早期に察知し、専門家の知見を効果的に活用し、初期段階で的確に対応できる仕組みづくりがポイントになると考えます。教職員の意識改革とともにデジタルを活用し情報共有の円滑化を進めてまいります。
●悲しい自死事案を二度と出さないようにするために、再発防止に教育委員会が全力を挙げて取り組んでいくこと、26万人の子どもを支える大きな組織にとって、それは簡単なことではないかもしれませんが、かけがえのない子どもたちの大切な命を守るために、必要な改革を徹底的に進めていく事を強く要望しました。