日本初の複合客船ターミナル「横浜ハンマーヘッド」がオープンして丸4年が経過しました。オープン直後は、残念ながらコロナ禍に見舞われ、一時はワクチン集団接種会場として活用されるなどしてきましたが、すっかり本来の賑わいを取り戻してきていると感じています。令和6年度予算特別委員会港湾局審査においての質疑を行いました。(以下)
昨年3月の国際クルーズ再開後は、優美なクルーズ船の姿を目にする機会も増えています。
【質問】令和5年の新港ふ頭におけるクルーズ船寄港実績について伺う。
【答弁】令和5年の横浜港におけるクルーズ船寄港回数は171回で、そのうち新港ふ頭客船ターミナルの寄港回数は過去最多となる38回でした。「にっぽん丸」にメインターミナルとしてご使用いただいているほか、外国船では「ノーチィカ」「セブンシーズ・エクスプローラー」等、ラグジュアリー船に多くご利用いただいています。
●新港ふ頭客船ターミナルは、街中において一般市民が間近にクルーズ船を見ることができる日本で唯一の場所であり、みなとみらいの魅力的な風景の一つとなっています。現在、サークルウォークと客船ターミナルを結ぶ歩行者デッキ「ハンマーヘッドウォーク」の整備が進められています。
【答弁】橋桁の架設、手摺り・照明施設等の設置を終えまして、現在は、仕上げとなる橋の表面の舗装を行っており、3月末に供用する予定です。このデッキの完成により、桜木町駅からロープウェイ・エアキャビンを経て、ハンマーヘッドパークまでの安全で快適な歩行者ネットワークが形成されます。また、臨港パークから赤レンガ倉庫、大さん橋、山下公園に至る水際線のプロムナードともつながるため、さらなる回遊性の向上が期待できます。
●また、クルーズ船が着岸する岸壁の反対側には、令和4年4月、プレジャーボート等が係留できる「新港8号ビジターバース」が供用開始し、令和5年6月には国土交通省が指定する「海の駅」にも認定されています。先日、そちらに係留されたスーパーヨットの姿を間近に楽しませていただきました。市街地から至近なエリアで、プレジャーボート等が係留できる施設は、都心臨海部の観光が楽しめ、非常にニーズが高いものと考えます。
【答弁】新港8号ビジターバースは、ピーク月には月60隻程度の利用、月平均では30~40隻程度の利用となっています。また、全長80フィート(24m)を超える大型クルーザーも隣接する5号岸壁を含め年10隻程度の利用と増えてきています。引き続き、利用拡大に向けたPRに努めていきます。
●プレジャーボート等を所有されているのは富裕層の方が多いとも思われますので、ビジターバースが利用されることで、市内経済への波及効果は高いものと考えます。スーパーヨットが寄港した際には、専門の代理店が停泊期間中の宿泊や観光などのきめ細かなサービスを提供していると伺っていますが、横浜市としてもさらなる利用促進に向けて、引き続き、PR等にもしっかり努めていただきたいと思います。このビジターバースの横には、令和2年に供用した「新港ふ頭さん橋」があり、横浜駅東口や赤レンガ倉庫など、観光名所を結ぶ水上交通の拠点となっています。都心臨海部の各拠点を結ぶ水上交通は、港町横浜の特色ある交通手段であり、クルーズ船の乗下船客や観光客など横浜を訪れる多くの方々にご利用していただくために、更なる航路の充実が重要と考えます。
【質問】水上交通の状況と今後の展開について伺う。
【答弁】水上交通は、単なる移動手段ではなく、海上からみなとみらいの美しい街並みを眺めることができるなど、移動過程も楽しんでいただける貴重な観光資源と考えております。引き続き、都心臨海部において、民間事業者や地元の皆様と連携しながら水上交通社会実験を実施してまいります。また、臨港パーク先端部に新たな拠点となる桟橋を整備しますので、水上交通の拡充に向けた取組をさらに推進していきたいと考えています。
【質問】ベイブリッジのライトアップについて、LED化をするなど、首都高速道路株式会社に継続して要望すべきと考えるがいかがか。
【答弁】首都高とは継続的に調整をさせていただいています。オープンした頃はライトアップもして話題を呼びましたが、最近あまり目立っていないというのも実態ですので、市民の皆様にも、観光客の皆様にも、楽しんでいただけるようなライトアップとなるように、引き続き、首都高等と連携して調整していきたい。