横浜港の港勢・貨物の取扱量、船舶の寄港状況等の実績について

横浜港の港勢・貨物の取扱量、船舶の寄港状況等の実績について、令和6年度予算特別委員会港湾局審査で確認致しました。

横浜港は、市民生活・横浜経済に不可欠な貿易を安定的に支えるため、本牧ふ頭D5コンテナターミナルの再整備、新本牧ふ頭の埋立、大黒ふ頭の自動車取扱機能強化、埠頭へのDX導入等を着実に進めています。

日本の貿易量の99.6%は港を経由して運ばれています。輸入では、原油・液化天然ガスなどのエネルギー資源や食料品などの生活必需品、輸出では自動車や産業機械などの貨物が大量に日々、船舶で輸送されており、横浜港は市民生活と横浜経済を支える、なくてはならない都市インフラです。令和5年は長く続いたコロナ禍による規制が解除され、経済活動も正常に戻ってきており、物流についても同様の動きがあります。

【質問】コンテナ取扱量について伺う。

【答弁】令和5年1月から11月までのコンテナ取扱量は、前年同期比1.2%増の275万個となっています。元年同期比では0.1%減で、コロナ禍前と同水準まで回復しています。

●コンテナ貨物量がコロナ禍前と同水準まで回復したとのことだが、

【質問】コンテナ船の寄港状況について伺う。

【答弁】令和5年1月から11月までの外航コンテナ船の入港隻数は前年同期比12.1%増の4,279隻となっています。元年同期比では3.2%減で、こちらもコロナ禍前とほぼ同水準まで回復しています

●順調に寄港が回復していることは、大変喜ばしいこと。近年では、船会社のさらなる輸送効率化の向上の観点から、コンテナ船の大型化が進んでいます。最近では24,000個積で、ランドマークタワーの高さよりも100m長い全長400mもの超大型コンテナ船も就航しており、超大型コンテナ船が入れない港は、寄港されず、外国の港で小型船に積替えられてしまい、輸送時間が伸び、コストも上昇してしまうという事です。

【質問】超大型コンテナ船の寄港状況について伺う。

【答弁】超大型コンテナ船と言われる、総トン数10万トン以上、コンテナ積載量8千個以上のコンテナ船の令和5年1月から11月までの入港実績は、前年同期比33.3%増の212隻となっています。元年同期比では89.3%増で、コロナ禍前を大幅に上回っています。この10年間で入港実績は12隻から18倍に増加しています。

●横浜港にも超大型コンテナ船の寄港数が着実に増加しているとの事ですが、横浜港は、国際コンテナ戦略港湾として、国内の各港湾からコンテナ貨物を集め、基幹航路に積み替える「集貨」の取組みが非常に重要であると言われています。

【質問】内貿コンテナ取扱量について伺う。

【答弁】令和5年1月から11月までの内貿コンテナ貨物の取扱量は、31万個となっており、元年同期比では13.6%増となっています。過去最高だった4年の32万個に次いで多く、好調を維持しています。モーダルシフトとしての内航船の利用は、トラックの輸送距離が減少し、ドライバーの運転時間が短縮されるなど、物流の2024年問題への対応として有効であるほか、トラックのCO2排出量の削減にもつながります。

●内貿コンテナ取扱量は、集貨の成果として重要な指標となるわけですが、内貿コンテナの取り扱いが好調で、令和4年は過去最高を記録。また、内航コンテナ船の利用は、いわゆる物流の2024年問題によるトラックドライバーの不足や脱炭素化にも繋がるという事です。

完成自動車は横浜港の主力輸出品目であり、大黒ふ頭は「東日本最大の自動車取扱拠点」です。また、最近では、カーボンニュートラルへの関心の高まりから、電気自動車の取り扱いも増えています。

【質問】完成自動車及び電気自動車の取扱量について伺います

【答弁】令和5年1月から11月までの完成自動車の貨物量は、輸出入合計で前年同期比9.3%増の1,102万トンとなっています。元年同期比では2.4%増で、コロナ禍前を上回っています。また、5年の横浜港での電気自動車の輸出入台数は、前年比87.6%増の29,269台で、元年比では200.8%増と著しく増加しています。

コロナ禍を経て、工場の一時閉鎖や半導体不足などがありましたが、完成自動車の取扱量が回復。また、電気自動車は、新たな世界の潮流への対応の表れであり、輸出入貨物の取扱いが順調のようで、引き続き日本を代表する自動車取扱拠点としての機能強化を期待します。

 

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