本年3月1日に全館運用開始の横浜市消防新本部庁舎の視察に常任委員会(市民・にぎわいスポーツ文化・消防委員会)のメンバーとお伺いしました。
「消防本部庁舎整備事業」は、保土ケ谷区役所の隣接地に立地。令和5年7月に本館整備が完了し、同年10月より一部供用開始していました。そして、令和7年2月に別館の整備工事が完了し、3月から全館運用が開始されています。強化された消防本部機能が遺憾なく発揮され、あらゆる災害に対しても機能停止する事なく、市民の安全・安心を守る基地として整備されています。
本館では、迅速情報整備や意思決定を行うため、消防指令センターや消防本部会議室、消防本部運営室を一体的に整備。消防本部の中枢となる機能が集約されています。また、大規模災害時の対応では、消防指令センターで収集した情報等を活用し、迅速な災害対応方針の決定と指揮命令が行われます。執務室は、職員の働き方を見直し、ボトムアップ型のプロセスによって新しい職場環境づくりが行われました。ABW(Activity Based Working:仕事の内容や目的に合わせて、働く場所や時間を自由に選択できる新しいワークスタイル)を取り入れたレイアウトになっています。これにより職員の業務効率化とストレス緩和を図っいてるという先進的なものです。市民の命を守る職員をバックアップするオフィスが整備されています。
別館では、特別高度救助部隊(SR)の執務室や様々な状況を想定した訓練が可能な訓練室を整備、個室化した仮眠室25室、シャワー室等を備えるなど、性別を問わず当直しやすい執務環境になっています。また、横浜市が被災した際に全国から派遣される緊急消防援助隊を受け入れる受援室も備えられています。
横浜消防の組織としての歴史は、1859(安政6)年まで遡り、この年横浜開港と同時に、8つの「消防組」が設置され、各組のまとい・組員・頭取が定まりました。この組織は民間の組織でしたが、指揮は代官が執っていたとの事。消防局庁舎は、1949(昭和24)年に横浜市の消防局庁舎が日本で最初の消防本部独立庁舎と言われているとの事でした。
尚、市民団体の見学の申し込みにより、消防本部庁舎及び消防司令センターの見学もする事もできます。