横浜市では、横浜市民の人生の最終段階の医療等に関する意識調査を行い発表もしています。⼈⽣の最終段階をどう過ごしたかを元気なうちから考え、希望する医療・ケアについて⼤切な⼈と話し合う、⼈⽣会議(アドバンス・ケア・プランニング:略称ACP)の啓発を⾏っています。市⺠が⼈⽣の最終段階の医療等について、どのように情報を得て、どのように話し合っているのか等を把握し、今後の施策に役⽴てていくことを⽬的とした調査です。。
もしものときに、どのような医療やケアを望むのか、前もって考え、家族や信頼する人、医療・介護従事者たちと繰り返し話し合い、共有することを「人生会議」(アドバンス・ケア・プランニング:略称ACP)といいます。厚生労働省が、11月30日(いい看取り・看取られ)を「人生会議の日」とし、人生の最終段階における医療・ケアについて考える日としていますが、中々、身近な話題として語られる事もないのが現実です。
近年、医療の発達により、回復が見込まれない状態で延命が可能な場合が増加。しかし、延命のための処置をするとチューブや機械につながれたままとなるなど、人によっては望まない状態で生き続けることになります。そのため、最期まで充実した人生を送るためにどうしたいかを考える方が増えています。
横浜市の調査では、もしものときに望む医療・ケアについて話し合っている⼈は約4分の1(23.6%)。話し合いのきっかけは「家族・親族の病気、けが、事故、死」(61.6%)が最も多く、話し合った相⼿は「家族・親族」が 98.2%であり、話し合ったことを記録した⼈は 15.9%。話し合ったことがない理由は、「話し合うきっかけがなかったから」(74.4%)が最も多い。
横浜市では、「もしも手帳」を作成配布しています。簡単な3つの質問に答えることで、もしものときにどのような医療やケアを望むのかを前もって話し合い、あなたの思いを伝えるための手帳です。もしも⼿帳の認知度(調査)は 6.3%であり、知ったきっかけは、「広報よこはま」(26.7%)が最も多い。「横浜市『⼈⽣会議』短編ドラマ」の認知度は 2.5%。知ったきっかけは「広報よこはま」(36.7%)が最も多いとなっています。
また調査では、⼈⽣会議を⾏うにあたって、必要だと思うものは何ですか。(複数回答可)では、・⼈⽣会議を⾏うにあたって必要だと思うものは、「⾃分が受けられる医療・介護サービスの情報」(77.1%)が最も多く、次いで「家族の⼈⽣会議に対する理解」(47.7%)、「医療関係者からのアドバイス」(45.1%)の順。・その他として「⽇頃から話し合える家族の関係性」等の意⾒が挙げられています。
⼈⽣会議やもしも⼿帳の必要性に肯定的な意⾒が最も多いものの、「調査票が届くまで知らかった」という意⾒が多く、「調査をきっかけに家族で話し合ってみようと思う」「もっと広く広報してほしい」等の意⾒が挙げられています。・もしも⼿帳の内容等への意⾒として、「ネーミングがわかりにくい」「電⼦データで記録したい」等の意⾒が挙げられています。
こうした事を知っていく事、話し合う環境が大切です。課題認識のための出前講座等、市民への普及啓発を工夫して重ねていく事が大切かも知れません。(横浜市HP/R5年人生の最終段階の医療等に関する意識調査 参照)