違法薬物 若者へのまん延防止が急務

横浜市として「薬物乱用防止キャンペーン」などを実施しています。公明新聞でも取り上げていますが、違法薬物若者へのまん延防止が急務な課題の一つです。(以下要旨)
 
政府は8日の薬物乱用対策推進会議で「第6次薬物乱用防止5カ年戦略」を策定しました。大学生が相次ぎ違法薬物所持で逮捕されている。若者へのまん延防止に全力を挙げねばならない。5カ年戦略で注目したいのは、インターネット上に広がる違法薬物の密売に対する取り締まり強化だ。薬物密輸の共犯者を募っている背景を隠した闇バイトの案内につられて、知らぬ間に犯罪に加担させられる若者も少なくない。日常で誰もが使うスマートフォン(スマホ)が犯罪の入り口になってしまっています。大麻事犯は、昨年も過去最多の水準に迫り、20歳代が過半数を占める。20歳未満の場合、大麻を初使用したきっかけは「誘われて」が8割。動機は「好奇心・興味本位」が6割に達し、危険性の認識が乏しい。

一方、違法薬物ではなく、市販薬の乱用「オーバードーズ(過剰摂取)」も若年層で広がる。せき止め薬や風邪薬も適正な用量を守れば問題はない。しかし依存性と共に精神に作用しやすいものもあり、目的外の過剰摂取は臓器障害、呼吸や心臓の停止で死に至る危険があります。

国立精神・神経医療研究センターの調査では、高校生の市販薬乱用の経験率は大麻の約10倍。学校での人間関係や家庭の問題など「生きづらさ」を抱え、苦痛から逃れたい思いで乱用に走っている。公明党は購入規制や居場所づくりなど防止への取り組みを進めています。

秘匿性の高いスマホのメッセージアプリを介して行われる違法薬物の密売も深刻。大麻の名称を隠語に呼び変えて、学生でも手が出せるような安価な値段で購入を誘うとされます。薬物の受け渡しをコンビニの駐車場や駅前で白昼堂々と行うケースもあります。薬物犯罪は長らく覚醒剤が中心でしたが、近年はネットで入手しやすい大麻が急増。2021年には検挙人数が過去最多に達し、日本は「大麻乱用期の渦中」にあるとされています。検挙された人の約7割は30歳未満で、知識の乏しい若者が犯罪者に狙われているのは間違いありません。
 
若者に大麻が広がっている背景には「大麻は無害」などの誤った情報があふれていることもある。友人に大麻使用を誘われ、関係を失いたくない若者が対応に悩む例も報告されています。一人で悩む若者が状況をより打ち明けやすい環境を整備し、薬物使用を未然に防ぐ取り組みも必要。
 
公明党は昨年の参院選政策集で、学校での薬物乱用防止教育の推進に加えて、国外から不正に持ち込まれる薬物の税関での水際対策強化を掲げている。政府には、より幅広い視点で対策を行うことも求める必要があります。大麻は幻覚作用や学習能力の低下をもたらすだけ留まりません。たった一度の使用であっても情緒が不安定化し、社会生活への適応が難しくなります。周囲の大人も違法薬物の恐ろしさをしっかりと伝えていく事が重要です。
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