横浜市 不登校児童生徒支援事業

横浜教育支援センターでは、横浜市内在住または横浜市立学校に在籍する不登校児童生徒(小・中学生)の状況に応じて、社会的自立に向けた支援を行っています。本日は、横浜市立橘中学校の「校内ハートフル事業」を公明党横浜市会議員団、そして党の教育部会長の佐々木さやか参議院議員と共に視察にお伺い致しました。

横浜市内では、不登校児童生徒は数は年々増加。平成28年度から令和3年度にかけて不登校児童生徒の数は5年間で約1.6倍に増加。6.616人とされています。特に中学1年生の新たな不登校の発生割合(約75%)と高く、新たな不登校を生まない取り組みが必要です。

横浜市中期計画2022ー2025には、政策目標として、全ての子ども一人ひとりの個性や多様性を大切にする教育を推進。個々の学力の伸びの把握を踏まえた主体的・対話的で深い学びが実現され、一人ひとりの資質・能力の育成につながっています。また、特別な支援が必要な児童生徒等への適切な支援が行われています。一人ひとりが安心して過ごすことができる学校風土が醸成されており、人とのつながりから学び、自分も他の人も大切にできる、心豊かなこどもが育成されています。として、施策指標を不登校の支援を受けている児童生徒のうち、安心できる居場所があると感じる割合を令和3年度78.9%を令和7年度85%の目標を掲げています。

校内ハートフル事業とは、横浜市の不登校児童生徒支援事業の一つで、校内において「安心して過ごせる居場所」を確保し、「個別最適な学び」を提供することで、生徒一人ひとりの「社会的自立」を実現する事を目指しています。不登校傾向にある生徒を対象に中学校の特別支援教室等に支援員を配置し、学習支援等個々の状況にあった支援を実施。在籍級への登校は困難であるが、別室であれば登校できる生徒を対象として、校内の特別真教室等に支援員を週5日配置。教科担当による指導のほか、ICTを活用し、生徒の特性や能力、興味関心に応じた学習環境を整備しています。

この事業により利用生徒の約半数が「校内ハートフルがあるから登校できている」状態で、新たに施設を設置する以上に、身近な学校における「不登校を生まない取組」として有効な役割を果たしています。支援員一人の増員で約18人の生徒を支援。支援可能な生徒数が多くなるという事も功を奏している様です。橘中学校では「よつば教室」として設置をされていました。

また、橘中学校には隣接して生徒の「居場所」として、特定非営利法人「居場所そら」さんが運営している、生徒が安心して「お家」のように安心して過ごせ、くつろげる居場所が設けられています。「そらルーム」は、「よつば教室」と共に、学校に行きづらい、教室に入りにくい生徒たちを支援することが目的として運営されているスペースです。以下は「居場所そら」さんのホームページに掲げられている法人設立の思いです。

授業中なのに教室に入れずにいた子どもたちそんな子どもたちに声をかけてきたのがこの活動のはじまりです。私たちはこれまで、横浜市立橘中学校の地域学校協働本部として学校に行きづらい子どもたちや、その保護者への場の提供、子どもたちの学びの場の提供を目的とした活動を行ってきました。

☆ボランティアを喜んで引き受けてくれる大学生 ☆居場所づくりに積極的にかかわってくださる先生方、保護者の皆さま。少しずつ、たくさんの「自分にできること」が集まって大きな力となっています。
活動には、多くの子どもたちや保護者の皆さまにご参加いただき「有意義だった」「また開催して欲しい」といった声を頂きました。

これからは学校の枠を超えて活動を増やし、地域全体を巻き込んで子どもたちを育てていこう!子どもたちだけでなく、大人もお年寄りも、みんなの居場所になろう!そういった思いから、私たちは社会的に認められた組織である特定非営利活動法人 居場所 そら を設立することにしました。大人になって巣立っていく子どもたちが、戻ってきたいと思える場所。何かにつまづいたときに思い出せる場所。そんな居場所になりたいと思っています。

法人名称である「そら」には地域の住民の皆さま、企業の皆さま、行政の皆さまとともに、子どもたちを「見上げると、いつでも誰にでも同じようにそこにある、空のように」見守る存在となりたいという思いを込めています。

一人ひとりの生徒を、学校、そして地域で支える重要な取り組みを学ばさせて頂きました。

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