横浜ラポール於いて、第73回横浜市身体障害者福祉の集いが開催をされ、健康福祉・医療常任委員会委員長としてご挨拶をさせて頂きました。
大会スローガン 〇共生社会に実現に向けて、障害者差別解消法を暮らしにいかそう。 〇障害者雇用促進法の精神をいかし、雇用確保と所得保障を実現しよう。〇いつか来る災害に備え、地域とのつながりを強め、支援体制の強化につばげよう。 〇障害者の視点をいかし、ユニバーサルデザインの街づくりを進めよう。〇コロナ禍前の日常を取り戻し、誰もが安心して暮らせる社会にしよう。 〇勇気をもって思いを伝え、一人ひとりが輝く新しい時代を築いていこう。
また、大会宣言の中に、“いつ起こるかわからない大地震や甚大な被害をもたらす風水害に対し、私たちは、いまだ災害への不安を解消することが出来ません。避難が困難な障害者が逃げ遅れることのないよう、地域とのつながりを強め、障害特性に応じた情報保障や個別避難計画の早期作成などの災害への取り組みの強化が求められます。”とありました。
この災害時に“命を守る”取り組みにも繋がる法律が昨年整備をされました。全ての障害者が、社会を構成する一員として社会、経済、文化その他あらゆる分野の活動に参加するためには、その必要とする情報を十分に取得及び利用、並びに円滑に意思疎通を図ることができることが極めて重要であるとして、障害者の情報の取得・利用を総合的に推進し円滑に意思を図る事を目的とした「障害者情報アクセシビリティー・コミュニケーション施策推進法」の施行です。
共生社会の実現に資する為の法律です。これにより障害者の社会参加が更に推進されることが期待をされます。障害者の日常生活の中での気づきや思いを積極的に伝え、当事者参加のもとで多くの方々と手を携えて、共生社会実現へと進んでいくことが重要となります。
例えば、障害者が日常生活や災害時に必要な情報を障害のない人と同じように情報を得られるよう支援し、情報格差の解消を目指す社会を目指すという長年当事者や障害者団体の皆様から要望されていた内容でもあります。
災害時に、避難の呼び掛けが聞こえない、聞こえても目が見えない人や足が不自由な人は自力では逃げられない。2011年の東日本大震災では、こうした状況で命を落とされた方も多く、障害者の死亡率は、住民全体と比べて約2倍に上ったとのデータもあります。また命を守ることができても、避難所では、目が見えず重要な張り紙情報があることすら分からない、アナウンスが聞こえず食料などの配給が受けられないといった不便を強いられました。災害時には避難情報が分からないと命に関わることもあり、障害者の情報取得に特化した法律を当事者らが強く求めておられました。
どの地域に関わらず等しく情報取得などができるようにする。障害者でない人と同一内容の情報を同一時点において取得できるようにする。これに則った施策を策定・実施することを、情報取得などに用いる機器やサービスの開発・提供の支援、防災・防犯に関する情報を取得できるようにする体制充実といった施策を示し、実施に必要な法制上・財政上の措置を講じるよう政府に義務付けています。
特に、機器やサービスの開発・提供の支援に関しては、需要が小さいため、技術開発などをためらう企業が少なくないことから、積極的に後押しする方針を明確されています。法成立をきっかけに、国や地方自治体に具体的な施策の作成を促します。法律で掲げた施策が前進するよう力を合わせて取り組んで参りたいと思います。身近な地域で、これまでに伺った声も含め、今後施策の実行を進めてまいりたいと思います。障害の有無によって分け隔てられることのない共生社会を実現する取り組みを引き続き進めてまいります。