横浜市会健康福祉・医療常任委員会の行政視察にて、社会福祉法人ゆうゆう理事長でもあり、北海道医療大学理事・客員教授の大原裕介先生のもとにお伺いしてきました。
“福祉は自分と社会の未来をを見通す窓”とは、今、なぜ福祉教育なのか。という大原先生より頂戴した一般社団法人FACEtoFUKUSHIの中学・高等学校向け福祉教育プログラムガイドの中にあるタイトルの一つです。
少子高齢化が進み、「8050問題」をはじめとする社会的孤立などの様々な課題が浮き彫りになる一方で、東日本大震災以降、「誰かのために何かをしたい」と考える若者が増えています。福祉の世界に触れることは、地域社会と日本の未来を考えることであり、多様な人の生き様に触れる事。他者とともに生きるとはどういうことか、自分にはどのような生き方、働き方の可能性があるのかを考えるきっかけをつくり、これからの社会で求められる視点を持った若者を育成します。(プログラムガイド)
大原先生が福祉の仕事を始めるきっかけになった体験と、NPO法人、のちに社会福祉法人を起こして、地域に根差した福祉の仕事を創造した経緯の話し。グループホームの建築に関わったり、カフェや農業を通してまちづくりに参画したり、東京大学で学食を立ち上げるなど、福祉の土壌に育つさまざまな事業を紹介してくださいました。
社会福祉法人ゆうゆうは、「ひとりの想い」を文化にする。とされています。(以下GUIDBOOK2022)私たちは、これまで「ひとりのニーズからしか生まれない」という実践を大切にしてきました。人口減少や超少子高齢社会など時代が変容しているなかで、ともすると、「ひとりの想い」がおろそかになってくるかもしれません。
私たちは、そうした時代だからこそ、「ひとりの想い」を大切にする事から始まる福祉実践を展開し、人間の価値観の創造を目指します。そして「ひとりの想い」から始まる福祉実践をこれからもあたりまえに存在する「文化」にしますと。
制度に依存する収支構造から就労支援事業の収益化、賛同者からの寄付を募り、魅力的な現場を創造。これまでの人材確保のあり方をもう一度問い直し、多様な人材の確保のあり方について研究し、行動を起こしていく。「この時代から逃げない」を実現するために、もっとも重要なのは人材とチーム。組織育成である。社会福祉法人や事業所が地域に存在することを改めて問い直し、チャレンジすることを通じて、スタッフ一人ひとりが、地域のなかで必要とされる存在になっていくことを意識した行動変容が人やチーム・組織の成長に繋がることを目指されています。多様な学びと感銘を受けました。(写真:GUIDBOOK2022)