子どもの通学路交通安全対策の推進

子どもの通学路交通安全対策事業について公明党予算代表質問で取り上げました。

交通事故の死者数は大幅に減少しているものの、生活道路の交通事故は減少割合が小さく、また、自宅から500m以内の身近な道路で事故が多く発生しており、通学路等の生活道路の交通安全対策の推進が強く求められています。自宅周辺の身近な道路は、買い物や送り迎えなど、普段の生活に沿って使われるべきところが、40、50km/hと速い速度で抜け道利用している車が多く見られ、歩行者や自転車が日常的に通行するうえで、事故が起こるリスクが高くなっています。人と車が衝突したとき、車のスピードが30キロを超えると、死亡率が急激に上昇するというデータもあり、重大事故を減少させるためには、生活道路における車のスピードを30km/h以下にすることが重要となります。そのため、横浜市では、国と協力して、ETC2.0ビッグデータを活用した生活道路の交通安全対策に取り組んでいます。

ETC2.0ビッグデータとは、高速道路の自動料金収受及び実際に走行している車のデータとして、挙動データ(急減速、急ハンドル)、速度、経路データが収集できるシステムです。データは国土交通省が所有しており、データの提供を受けることにより、速度や経路などのデータを得ることができ、地区における課題を定量的に分析することができます。

千葉県八街市の事故をはじめ、小学生が犠牲となる事故が全国的に続いています。4月になると、期待と不安を持って初めて小学校に通う新一年生が通学することとなり、子どもを送り出す保護者の皆様も事故などに遭うことなく無事に学校までたどり着けるのか不安を抱えていることと思います。社会と接する第一歩となる通学路については、安全・安心な道でなければなりません。

これまでは、事故が発生した後に、事故原因を分析し交通安全対策を実施する取組が中心でした。その中には、胸を痛める事故もあり、事故が発生する前に、何かできることがなかったのかと思う事が多々ありました。横浜市では、市長を会長とする「横浜市交通安全対策会議」において、通学路における子どもの交通事故死ゼロの目標をメッセージとして発信し、交通事故データなどを活用した交通安全対策を進めることとしています。

【質問】データを活用する効果について、市長に伺う。

《市長答弁》データを活用する効果についてすが、地域の交通状況を可視化することで、事業の必要性や効果について説得力が増し、地域の理解の促進や、円滑な合意形成が図れます。事業実施後も、速度データなどを定量的、継続的に検証出来ることから、事業の有効性を数値で示すことが可能になります。

●中期計画では、交通安全推進校の取組を10地区としており、初年度の令和5年度は、4校を選定するとしています。

【質問】交通安全推進校の選定について、市長に伺う。

《市長答弁》交通安全推進校の選定については、試行的に取組を行った地区で、速度が減少するなどの成果があったことを踏まえ、令和5年度は、応募のあった学校のうち、交通事故データや地域バランスを考慮した上で、取組が有効と思われる4校を候補として選定しています。選定した4校は、中区立野小学校、港南区永野小学校、都筑区都田西小学校、瀬谷区原小学校の4校となります。

●この取組は、全国から視察や問い合わせが多くあります。引き続き、ソフト・ハードの両面から交通安全対策の好事例を発信していくことで、全国的な交通安全対策の先駆けとなるよう要望しました。

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