こどもの送迎車両・特別支援学校等の安心・安全対策支援事業についての公明党補正予算議案質疑 です。以下要旨
市第136号議案令和4年度横浜市一般会計補正予算のうち、「こどもの送迎車両等の安心・安全対策支援事業」及び「特別支援学校におけるこどもの安心・安全対策事業」についてお伺いします。昨年9月、静岡県で発生した園バス内での置き去りにより園児が亡くなるという大変痛ましい事故を受け、事故直後に、我が党は市内の幼稚園を訪問し、現場においてどのような安全対策が行われており、どのような課題があるのか、園の方から直接、お話を伺いました。
9月の常任委員会では、我が党の行田議員、10月の局別審査と12月の一般質問においては竹野内議員から、園バスの安全対策の推進やすべてのバスに対する速やかな安全装置の設置を要望いたしました。今回の園バスにおける事故を受け、本市は、国に先行したアンケートの実施や、独自の安全管理マニュアルの発出、さらに園バスを所有するすべて園に対し実地調査を行ったと聞いています。
【質問】(1)これまで進めてきた保育所等における園バスの安全対策の効果について、市長にお伺い致します。
【市長答弁】これまで進めてきた保育所等における園バスの安全対策の効果について、車両送迎マニュアルの整備率は、静岡での事故直後の9月は68%でした。本市の安全管理ガイドラインを受けて各園が取組を行った結果、12月の調査では94%に増加しました。また、一部の園では徹底されていなかった、欠席児童の保護者への確認なども改善が見られています。引き続き、全ての園で十分な安全対策が行われるよう、支援を継続してまいります。
●今回の補正予算では、障害のあるこどもが通所又は入所する施設も補助の対象となっています。障害のあるこどもは様々な場面で支援や配慮が必要であるため、多くの事業所において送迎サービスが実施されており、送迎車両等の安全対策は非常に重要なことであります。
【質問】(2)障害児施設における実態把握や対策について、市長にお伺い致します。
【市長答弁】障害児施設における実態把握や対策については、静岡での事故を受け、速やかに全ての事業所に対して送迎時の安全対策を徹底するよう周知しました。また、送迎時の安全対策の実施状況を調査したところ、8割の事業所から回答があり、回答をいただいた全ての事業所で対策を講じていました。未回答の事業所に対しては安全対策の徹底を個別に働きかけており、引き続き、実地指導等の様々な機会を通じて、全ての事業所における取組を支援していきます。
●特別支援学校においては現在、13校ある市立(いちりつ)特別支援学校のうち、9校でスクールバスを運行しており、主(おも)に重度の肢体不自由や知的障害のあるこども達が乗車しています。バス1台には概ね2人の介助員が乗車しており、車内でこども達の介助や見守りを行います。学校にバスが到着すると先生方が一斉に迎えに行き、こども達と一緒にそれぞれの教室に入ります。こうした状況においては、車内に取り残されるといった心配はないようにも思えますが、間違いなく100パーセント安全に対応できる体制を作ることが必要です。万が一、障害のあるこどもが車内に取り残された場合、自ら危険を訴えるなど外に聞こえるような形で意思表示をすることが難しく、たとえ少しの時間であっても、それが命にかかわる事態を招くとも限りません。
【質問】(3)特別支援学校のスクールバスにはできる限り早期に安全装置を設置すべきと考えますが、教育長のご見解を伺います。
【教育長答弁】改正された法令では、安全装置の設置義務は令和5年4月1日からで、1年間の経過措置が設けられております。児童生徒の命を守るという緊急対策の趣旨を十分に踏まえ、6月を目標に対応してまいります。引き続き、学校やスクールバス事業者とも連携して、児童生徒が安全・安心な学校生活を送れるよう取組を進めてまいります。
●今回、大変痛ましい事故を発端として国が安全装置の義務付けや安全管理マニュアルなどを整備することとなりましたが、時の経過とともに安全装置もマニュアルもどうしても形式的なものになりがちです。通学時の安全、安心対策に取り組むこども青少年局と教育委員会事務局においては、こうした事故が風化しないように、しっかりと現場を支援をしていただくことを要望しました。