「教育振興基本計画」の柱の施策の1つである「人権尊重の精神を基盤とする教育活動の推進」についてに議案質疑に要旨となります。 「Y-Pアセスメント」は、複数の教師による「学級風土チェックシート」と、子ど もが回答する「学校生活についてのアンケート」の結果によってアセスメントを行う ものです。
●この施策では、自分も他の人も大切にし、尊重する心を育てることや、多様性を認め、様々な人権課題を共に解決しようとする子どもを育てることを目指しています。その指標として、子どもの社会的スキル横浜プログラムの「Y-Pアセスメント」が用いられています。その数値目標は、「Y-Pアセスメント」を年2回以上実施し、「自尊感情や共感・配慮等の合計値の学級平均が上昇した割合」となっています。
子どもたちは、身近な家族、友人をはじめ学級集団や地域の方々など様々な他者と関わり合いながら生活しています。そのため、子どもたちの社会的スキルを育み、いじめ防止の取り組みでもある、このプログラムは重要なものであると思いますが、人権教育の推進において、位置づけるのは、今回が初めてのことだと聞いております。
そこで、まず(1)「Y-Pアセスメント」の結果を指標に位置付けた理由を、教育長にお伺い致します。
【教育長答弁】「Y―Pアセスメント」の結果を指標に位置付けた理由「子どもの社会的スキル横浜プログラム」は、横浜市の人権教育で大切にしている、子どもたちの自尊感情を育み、互いに関わり合い、人間関係を豊かにするための具体的な取組です。また、このプログラムの一部を成すY―Pアセスメントは、子どもの心理状況を把握し、教員が指導方法を改善するためのツールであり、学級全体の社会的スキル向上の状況を測ることができるものなので、指標として位置付けました。
●国際比較調査が行われるたびに、欧米諸国の自己肯定感の高さに比べて、日本人の自己肯定感が極端に低いことが話題になります。先行きを見通せない時代に生きる子どもたちにとって、教育活動によって、困難に立ち向かう力を養い、自尊感情が安定するということは、将来に渡って幸せに生きていくためにも非常に大切なことであります。
本計画では、指導者養成や実践推進校の設定など推進体制が示されていますが、せっかくプログラムがあっても実際に使わなければ意味がありません。そこで、(2)「Y-Pアセスメント」の活用に向けた今後の取組について、教育長にお伺い致します。
【教育長答弁】「Y―Pアセスメント」の活用に向けた今後の取組Y―Pアセスメントの結果を、複数の教職員で分析・検討し、子どもの人権を尊重する視点を取り入れた授業改善を行うことで、子どもが互いに認め合い、安心して学べる授業づくりを推進してまいります。これは、複数の教職員が関わりながら子どもの育ちを育む取組を組織的に進めるチーム学校の考えを実行するものです。また、集計作業を軽減するため、児童生徒に配付されている端末を活用いたします。
●誰にとっても居心地のよい学校づくりに向けて、子ども一人一人の自尊感情を今まで以上に育むことに注力し、「Y-Pアセスメント」の活用を進めていただくことを要望致しました。