横浜市では、2022(令和4)年5月の第7次横浜市住宅政策審議会の答申を踏まえ、「横浜市住生活基本計画」を、2031(令和13)年度を目標年次とした「横浜市住生 活マスタープラン」として改定しました。 今後は、このマスタープランをもとに、地域や企業の皆様、大学やNPOの皆様、神奈川県・県市の住宅供給公社・UR都市機構・住宅金融支援機構などの行 政・公的団体との連携をさらに深め、横浜市の住宅施策をより一層進めていく事になります。(以下横浜市住生活マスタープラン2022~2031)
横浜市では、全世帯のうち、郊外部に約65%が 居住しています。働き方改革の進展などにより、新たなライフスタ イルや多様な住まい方への関心が高まる中、コロ ナ禍を契機として、勤務場所に縛られないテレ ワークの動きが急速に広まるなど、新たなニー ズへの対応が求められています。また、コロナ禍前に比べ、日常の買物や医療・福祉・ 文化施設などの利便性、公園や緑・水辺などの 自然環境、近隣の人やコミュニティとの関わりな どを重視する傾向が強まっています。コロ ナ禍を受け、住み替え先の立地に対する考えが 変化した人が34.3%、そのうち住み替え先として、 現住地よりも郊外部を希望する人が42.6%となっています。
今後、コロナ禍を契機として広まった、住まい方 や働き方の変化、価値観の多様化、郊外部に対 する居住ニーズの高まりなどを踏まえた住宅地の 形成が求められてもいます。鉄道駅周辺では、駅前広場などの都市基盤整備 や生活利便施設などの充実をはじめ、交流・活 動の場などの魅力的な機能の集積・更新を図る とともに、多様な主体と連携した持続可能なまち づくりをさらに推進していく必要もあります。
郊外部では、地域の特性に加えライフスタイルの変化や脱炭素化の潮流などの新たなニーズに対応する ため、多様な主体と連携を図り、若い世代をはじめさまざまな世代が「住み」「働き」「楽しみ」「交流」 できる住宅地を形成し、地域の魅力を発信していきます。郊外部の鉄道駅周辺では、個性ある生活拠点 にふさわしい都市機能の充実を図ります。 都心部と都心・臨海周辺部では、港や水際線、下町的な雰囲気など、郊外部にはない立地特性や魅力 を生かした生活環境整備や、住宅地の密集による狭あい道路の改善などを進めます。 持続可能な地域交通の実現を図るため、バス路線の導入や再編など、移動手段の確保に向けた地域の 主体的な取組を支援します。
老朽化マンションの再生円滑化の取り組みとしては、マンションの状況に応じた再生等の促進します。管理組合が早い段階から再生手法を比較検討しながら適切な 意思決定を行えるよう支援するとともに、建替えについては、モ デル的な支援を通じて合意形成ノウハウを蓄積し、管理組合や 事業者へのノウハウ展開や効果的な支援策を策定します。
団地型マンションの再生にあたっては、福祉、コミュニティ、働 く場といった、周辺も含めた地域に求められる多様な機能を導 入するなど、まちづくりの視点を持って取り組みます。各分野の専門家やNPOなどの多様な主体が連携した課題解決 の取組や、建替え事業等における事業者と公的団体との役割分 担の整理などを行います。また、公的な住宅供給団体などによ り構成する「よこはま団地再生コンソーシアム」において、各団 体が保有する知見・能力などを相互に活用しながら、マンショ ン・団地再生に取り組みます。
災害に強く、安全な住まい・住宅地の形成として、住み慣れた地域で安全・安心に暮らし続けていくために、「横浜市防災計画」「横浜市都市計画マス タープラン(全体構想)」「横浜市地震防災戦略」「横浜市強靱化地域計画」などの関連計画に基づき進め てきたまちづくりの成果を踏まえつつ、近年頻発・激甚化する風水害などの自然災害にも強い、安心・安全 の横浜市を目指します。 平時から「ハードとソフトの連携によるまちづくり」を基本的な考え方とし、「自助・共助・公助」のバラン スを図りながら、住民・事業者・行政が連携して、地域特性に応じた災害に強いまちづくりを進めていきます。 また、災害発生時に、迅速な仮住まいの確保から恒久的な住宅の確保までの復興期間が長期化しない よう、関係機関などとの連携による事前の備えに取り組みます。
公明党横浜市会議員団は、安心して暮らし続けることができる住宅政策を推進して参ります。