横浜市では、単身高齢者の民間賃貸住宅への入居促進及び居住支援の充実化を図るため、セーフティネット住宅へ入居した単身高齢者が利用する見守りサービスの利用料を補助する「セーフティネット住宅見守りサービス補助モデル事業」を実施しています。(詳細は横浜市HP)
セーフティネット住宅に入居する単身高齢者を対象に見守りサービスを提供する事業者に対し、横浜市がサービス利用料の一部を補助するものです。セーフティネット住宅とは、高齢者や障害者等の住宅確保要配慮者の入居を受け入れる住宅として登録された住宅となります。
補助内容は、見守りサービス事業者に対し、見守りサービスの利用に係る初期費用及び月額費用の減額補助を行います。簡単なものでは、・IoT等の技術を活用し、リズムやセンサー等の方法で入居者に負担なく見守りを行うこと・機器の設置や初期設定が簡単で、速やかに利用できること・電池交換等のメンテナンスの負担が少ないこと。
・最低1日1回見守りを行うこと・異常があった際に、電話やメール等の方法で住宅の管理者、親族等に必ず連絡がいくこと※これまで、安価なサービス(初期費用:10,000円(税抜)以下、月額費用2,000円(税抜)以下)を対象としていましたが、より多様なサービスを提供できるよう、令和4年3月1日に制度改正を行い、対象となるサービスの価格に条件は設けないこととしています。
重層的な住宅セーフティネットの充実については、中期計画にも定められています。この事について基本計画特別委員会の公明党質疑でも行っています。(以下要旨)
●重層的な住宅セーフティネットの充実について伺います。中期計画の施策の一つである「重層的な住宅セーフティネットの充実」を推進するための重要な取組として、横浜市居住支援協議会があります。これは、不動産関係団体、居住支援団体など様々な団体・機関と、本市の建築局、健康福祉局、こども青少年局、国際局そして市民局から構成されており、住まいの確保にお困りの方からの相談を受ける相談窓口を開設しています。
先日、公明党が相談窓口の視察に伺い、事務局の方から現状や課題についてお話を伺わせていただき、居住支援協議会の重要性についてあらためて認識をしたところです。居住支援協議会の相談窓口と、関係区局や関係機関が、それぞれの強みを生かしながら、住まいにお困りの方に適切な支援が行き届くよう、しっかりと連携していくことが何よりも重要だと考えています。
【質問】居住支援に関わる区局や関係機関との連携をより一層強化すべきと考えますが、市長の見解を伺います。
【市長答弁】住まいや生活に関する相談窓口となる居住支援協議会や関係区局、地域ケアプラザなどの関係機関が、効果的に情報共有をして、連携して対応することが不可欠となります。こうした窓口に加え、居住支援に取り組む不動産事業者やNPO法人等の協力を得ながら、生活支援を含めたサポートの更なる充実を図ってまいります。
●私が特に着目しているのは、住まいの確保にお困りの方に多くの子育て世帯が含まれていることです。そうした観点で、家賃補助等の支援を得られるセーフティネット住宅の充実は、基本戦略に掲げた「子育てしたいまち」の実現に向けた取組の重要な柱の一つだと考えています。
【質問】特に住まいにお困りの子育て世帯への支援が重要と考えますが、市長の見解を伺います。
【市長答弁】これまで推進してきたセーフティネット住宅事業では、UR賃貸住宅を利用したファミリー向け住戸の供給や、ひとり親世帯向けのシェアハウス型住宅の登録基準の緩和など、他都市に先駆けて子育て世帯向けの施策の充実に取り組んでまいりました。今後は、家賃補助の対象を拡充するなど、より幅広い子育て世帯に対する支援の強化を検討してまいります。
●横浜の住生活を取り巻く社会環境の変化や世帯・価値観の多様化に適応しながら、先人達が築いてきた魅力・資源を生かして、横浜を次の世代につないでいくためには、住まいや住環境の安全・安心や魅力をさらに高め、子育て世代をはじめとした、一人ひとりのライフスタイルに応じた豊かな暮らし方を選択できるまちを実現する必要があります。横浜市では、2022(令和4)年5月の第7次横浜市住宅政策審議会の答申を踏まえ、「横浜市住生活基本計画」を、2031(令和13)年度を目標年次とした「横浜市住生活マスタープラン」として改定してもいます。
今後は、このマスタープランをもとに、地域や企業の皆様、大学やNPOの皆様、神奈川県・県市の住宅供給公社・UR都市機構・住宅金融支援機構などの行政・公的団体との連携をさらに深め、本市の住宅施策をより一層進めていくとしています。