横浜市 DX戦略について

横浜市のデジタル化の方向性や4年間の取組を示したDX戦略が9月末に策定・公表されました。DXは、デジタル技術を活用して、市民サービスの質を大きく向上させるものであり、その実現に向けた取組について、期待がされます。策定にあたってはパブリックコメントを実施し、104名の方から、258件の御意見が寄せられました。横浜市がこれから進めようとしているDXの取組への関心の高さの表れだと感じています。

DX戦略について、横浜市会第3回定例会決算特別委員会の総務局審査にて質疑立ちました。(以下)

パブリックコメントでは、「計画としてよくまとまっている」「他都市と比べてもレベルが高い」「デジタル化を進めることは必要」などの賛同や期待の声が多く寄せられているとの印象を受けました。そのほかにも、企業との連携や外部人材の活用への期待、デジタルデバイドへの対応の必要性など、様々な意見が寄せられています。

【質問】パブリックコメントの意見を踏まえた所感について伺う。

【デジタル本部統括本部長答弁】全体としては、DX戦略について、大変、共感あるいは、賛同の意見をいただくことができました。少しご紹介をさせていただくと、「手続のオンライン化を進めてほしい、時間をお返しするという表現に共感した」あるいは「言葉選びにこだわりを感じる。デジタルデザインというキーワードが良いと思う」時間をお返しする、あるいはデジタルデザインという考え方については多くの賛同をいただいております。この他にも、区役所のデジタル化をモデル区の実証から始めることが有効である、地域を支える中間層を取り上げたこと、さらには、防災、教育、子育てに重点を置いたことについても、賛同をいただけたものと思います。一方で、デジタルが得意でない方への対応については、これは必要だというご指摘もいただき、戦略の内容に追加して反映をいたしました。こうした、市民の皆様の関心、期待、これを今後の原動力にして、DX戦略を推進していきたいと思います。

●パブリックコメントで届いた意見は、市民の率直な思いとしてしっかりと受け止めて、事業を推進する際の参考としていただきたいと思います。また、これまでデジタル統括本部は、DX戦略策定にあたって、多くの企業や団体などとも意見交換をしてきた。それらの多様な意見を踏まえながら、事業を推進していただきたいと思います。

創発・共創の取組について伺う。多くの多様化、複雑化する行政・地域課題に対応していくには、市役所の職員ひとりひとりの現場レベルでの課題解決への意識の向上や、行政の様々なリソースをしっかり活用して取り組んでいく必要があると考えています。また、民間企業等のデジタル技術は日々進化しており、全国様々なところで新しいチャレンジの動きが見られます。そうした行政にはない知見や技術を活用して、市民ニーズに応えていくことが必要不可欠だと感じています。横浜DX戦略では7つの重点方針を掲げていますが、中でも民間企業等の活力を活かすことを目指している重点方針6の創発・共創とオープンイノベーションの仕組みづくりは特に重要な取組だと思います。

【質問】今年度における創発・共創の取り組み状況について伺う。

【デジタル本部統括本部長答弁】デジタルの技術を有する民間企業等の皆様に広く呼びかけを行い、横浜DXのパートナーとして、現在282件の登録をいただいております。本年7月には、「YOKOHAMA Hack!」のキックオフのイベントを開催し、創発・共創によるDX戦略の推進を本格的に始動いたしました。併せましてオープンな提案の場である「Y-Hack! Gate」、行政から防災に関する2つの課題を提示し、ワーキングに複数の企業が参加をいただいて、実証実験などに向けた取組が動き出しております。この他にも、デジタル・デザイン室が中心となりまして、区局の現場の様々な課題をマッチングしてまいります。

●今年度立ち上げ、走り出しているYOKOHAMA Hack!については、行政課題や地域課題をテーマに様々な実証実験を行い、課題解決に向けてチャレンジしていってほしいと期待しています。また、YOKOHAMA Hack!の取組を進めていくために、そのテーマになる各部署が抱える行政課題をデジタル統括本部が把握することが求められると思います。

【質問】行政課題や地域課題をどのように把握していくのか伺う。

現場の課題を吸い上げる3つのチャンネルを設けております。一つ目が、デジタル区役所のモデル区です。防災、福祉、地域支援の最前線にある区役所。そのデジタル化のモデル区のプロジェクトから課題を把握してまいります。二つ目が、リーディングプロジェクトです。防災、子育て、教育をDXの重点分野といたしましたが、その局横断の検討の場から課題を抽出いたします。三つ目が、デジタル・デザイン室です。専門人材、民間人材などで構成をいたします区局の相談サポートチームが、現場と対話を通して課題を把握いたします。現場目線でデジタル技術を有効に活用し、解決すべき課題を丁寧に抽出してまいります。

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