「ヤングケアラー」について,第2回定例会公明党横浜市会議員団一般質問。(久保議員:質問要旨及び答弁)
「ヤングケアラー」については、公明党の一貫した対策推進の訴えもあり、令和4年度から6年度までの3年間をヤングケアラーに関する社会的認知度向上の集中取組期間と定められました。先日の新聞報道では、今年1月に国がヤングケアラーの実態を把握するために、全国の小学6年生を対象に実施した調査において、回答した子どものおよそ15人に1人が「家族の世話をしている」と答えています。その中には、日々お手伝いの範疇を超えた多くの時間を家族の世話に費やし、辛い思いをしている子どもたちがいます。横浜市では、今年度、小学5年生、中学2年生、高校2年生を対象に、学校を通じた調査を行います。まずは本市の実態を把握することが大切です。一方、幼い頃から家庭の世話をしている子どもは、その状況が当たり前であり、誰かに相談するという発想が持てずに、苦しい状況に置かれていたとしても、胸の内を明かすことは容易ではないと思います。
(1)周囲の大人がヤングケアラーに気付くことが重要であると考えますが、市長の見解を伺う。
【市長答弁】ヤングケアラーは、家庭内のデリケートな問題であることや、本人に自覚がないこと等から、表面化しにくいことが課題であると認識しています。そのため、学校や地域等で、子どもたちと日々接する大人がいち早く気付き、支援につなげていくことが大切です。今年度は、新たに理解促進を図るためのフォーラムの開催やリーフレットの配布、動画の配信等により普及啓発を進めてまいります。
ヤングケアラーを発見した場合は、適切な福祉サービスにつなぐことで、家族への世話に係る心身の負担を軽減していくことが重要です。今年度、国においては、支援体制の構築に向けて、新たに、「ヤングケアラーコーディネーター」の配置をはじめ、ピアサポート等の相談支援体制の推進、オンラインサロンの運営・支援を打ち出しています。そこで
(2)本市もヤングケアラーコーディネーターの配置等、支援体制を強化する必要があると考えますが、市長の見解を伺います。
【市長答弁】ヤングケアラーの背景には、高齢や障害、疾病、失業、生活困窮、ひとり親といった様々な要因が複合的に絡み合っている場合があり、それぞれのご家庭の状況に応じた支援が必要です。今後、実態把握調査の結果等を踏まえ、子どもや家庭と関わる教育や福祉等の分野が連携し、具体的な支援策や適切な支援につなげていくための体制の強化について検討してまいります。