横浜市においてマンションは、居住のある住戸の約4分の1を占めており、市民の主要な居住形態の一つとなっています。昭和 40 年代以降に多くのマンションが建設されており、今後、築 40 年を超えるマンションが、現在の 6.4 万戸から、30 年後には約5倍の 34 万戸になるなど、老朽化や管理組合の担い手不足等が顕在化する傾向のある高経年マンションが急増します。こうした状況は他都市でも共通しており、地方公共団体によるマンション管理適正化を推進するため、2020(令和2)年6月にマンション管理適正化法が改正され、2022(令和4)年4月に施行されました。
これに伴い、横浜市においても、国の基本方針に基づき、マンション管理の適正化に計画的に取り組むために「横浜市マンション管理適正化推進計画」が策定されました。横浜市HPにて計画は見る事が出来ます。
今後、適正な管理を行っているマンションが評価されるよう「管理計画認定制度」の運用開始を予定するなど、マンション管理を取り巻く環境は新たな段階に進もうとしています。
マンションは、適正な管理を行うことにより、日々の暮らしが豊かになるとともに、マンション自体の「寿命」を延ばすことができます。管理組合活動が活発なマンションではコミュニティとしての結束が強くなり、防災力・防犯力の向上など、さまざまなプラスの効果が表れることも期待できます。また、マンションは都市や地域社会を形成する重要な要素であり、そうした観点からも適正な管理が必要です。(横浜市マンション管理適正化推進計画 )
■計画期間2022(令和4)年度~2026(令和8)年度の5年間(概要版~)
■横浜市の現状 横浜市の住宅数約 165 万戸のうち、分譲マンションは 39.2 万戸と全体の約 24%を占めています。築 40 年以上のマンションは 6.4 万戸を超え、30 年後には 34 万戸と約5倍に増加する見込みです。
マンションの世帯主の約4割が 65 歳以上となっています。
■課題 マンション購入時は交通利便性や間取り等が重視されるなど、共用部分の維持管理状況への関心は低く、区分所有者等の管理組合活動への関わりが広まらない原因の一つとなっています。建物の高経年化に伴い老朽化対策が必要ですが、居住者等の高齢化により、管理組合の役員の担い手不足や日常の管理運営・将来への関心の低下につながり、修繕や再生への合意形成がより難しくなります。管理組合活動が停滞すると、自ら維持管理に係る問題を改善できない恐れがあります。
■施策展開にあたっての考慮事項 管理組合が自ら適正な維持管理・再生に取り組めるよう支援。管理状況に課題を抱えるマンションには、働きかけによる支援。適切な支援を行うためにも、マンションの管理状況を的確に把握します。専門家や関係団体との連携のもと、計画的かつ効果的に施策の実施を目指します。