コロナ禍で顕在化した課題

「生活を守る」コロナ禍で顕在化した課題について予算代表質疑で取り上げました。

コロナ禍においては、様々な深刻な課題が表面化してきています。顕在化した課題の一つとして、例えば、訪問支援なしでは、日々の生活も難しい高齢者や障害者のケアの問題があります。このような方々は、食事や排せつなど、日常の生活をしていくうえで、ホームヘルパー等の支援が不可欠であり、利用者からは、コロナ禍においてもこれまでどおり利用することが可能か、心配の声を聞いています。その一方で、事業者側からも、ホームヘルパーを担う方々は年齢層が高く、利用者の家庭を訪問し従事することは新型コロナウイルスの感染リスクを伴うという悲鳴にも近い、心配の声を聞いています。ホームヘルパーの方々が、業務に従事できないような状況となってしまったときには、その支援を必要とする高齢者や障害者、その家族も含めて死活問題となります。高齢者や障害者が住み慣れた地域で暮らすためにも必要不可欠である、ホームヘルパー制度が崩壊しないように支えていくべきです。

質問:コロナ禍でのホームヘルパーなど訪問サービス事業者に対する支援の取組について市長に伺います。

【市長答弁】コロナ禍でのホームヘルプ事業者に対する支援についてですが、職員や利用者に陽性者が出た場合、事業者の状況を確認し、直ちに必要となるガウンやフェースシールド等を配付しております。また、衛生物品の購入やサービスの継続に必要な人員の確保にかかる経費を助成しております。さらに、事業者が運営体制を確保できるよう、新たに抗原検査キットを配付いたします。これらの取組を進めることで、事業者が高齢者や障害者の方々に必要なサービスを継続して提供できるよう支援してまいります。

●令和3年度の市民意識調査では、「近頃ご自分やご家族の生活のことで心配ごとや困っていることがありますか。」との質問に対し、「心配ごとや困っていることはない」と回答した市民は10%で、平成8年度の調査結果50%超から大幅に減少しています。コロナの影響により、唯一の支え手が働けなくなることで生活が成り立たなくなるといったことも懸念されます。また、高齢者だけではなく、障害のある方、こどもも含めて日常的に支援を必要とする方々が多くいる中で、いわゆる8050問題などのように複合的な課題を抱え困っている世帯の存在が顕在化しています。新型コロナウイルス感染症の影響により、地域のつながりの希薄化が進み、これまで人と人をつないできた様々な社会活動や地域での支えあいなどの取組が、休止を余儀なくされました。この失われた2年のおかげで、社会的孤立の問題がより浮き彫りになっています。

感染対策として生活の中で一定の距離を保つことは必要ですが、顔が見えない状況では孤立の問題が見過ごさられる事があってはなりません。

質問:コロナ禍において顕在化した社会的孤立の問題を見逃さないための取組が重要だと考えますが市長の見解を伺う。

【市長答弁】「コロナ禍において顕在化した社会的孤立の問題を見逃さないための取組が重要」である事について、まずは、支援を必要とする人が適切な支援につながりやすくするために、相談窓口や支援メニューなどをデジタルも活用して周知し、情報を得やすい環境とします。さらに、地域や支援者間のネットワークづくりを進めることで、周囲の人や身近な支援者が孤立している人に気付き、支援につなぐ、包括的な支援体制の構築を目指します。

●地域に根差した暮らしと生活を守るネットワークをこれからも大切な視点として取り組んで参ります。

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