新たな時代に向けた郊外部のまちづくりについて予算代表質問にて取り上げました。
●横浜市の今年1月の推計人口が、戦後初めて減少になるという事で大きく報道されていました。「横浜市もいよいよ人口減少か」と気に留めている市民の方も多いと感じています。 これまでの横浜を振り返ってみると、人口増加が続いた高度経済成長の時代には、急激なスプロールに対応しながら住宅市街地の整備が進み、そこに多くの住民が移り住んできました。いわゆるベッドタウンとしてまちが作られてきており、「横浜は住む場所で、東京に通勤する」というライフスタイルの方々が多かったと思います。
その後、社会情勢の変化など時代の変化に応じて、横浜に住む方々のニーズも変化してきていると思います。最近では、高齢化が進むだけではなく、「標準世帯」と呼ばれていた家族構成も変化し、当時のまちづくりにおいては想定しきれなかった、単身世帯や共働き世帯の方々も多くいらっしゃいます。また、当時はなかったテレワークといった働き方も定着してきています。そうした変化に対して、かつて高度経済成長期に形成された郊外部のまちの姿が、少しずつ合わなくなってきていると思います。まちづくりは、時代の変化に対応して進めていくことが大切ですが、一度作られたまちを変えていくのは、なかなか難しく、課題も多いと感じています。
質問:時代の変化に対応した郊外住宅地のまちづくりを進めるにあたっての課題について伺う。
【市長答弁】時代の変化に対応した郊外住宅地のまちづくりを進めるに当たっての課題についてですが、横浜の郊外住宅地は、ベッドタウンとして住むという機能を中心に、まちづくりが進められてきました。高齢化の進展や価値観の多様化が進む中で、「様々な暮らし方に見合った住宅地の姿」、「新たな働き方への対応」、「地域における交通サービスの在り方」などをしっかりと検討した上で、地域ごとに、将来のまちの姿を描いていく必要があると考えております。
●まちづくりが時代変化に対応しきれていないという事は、まちのポテンシャルを発揮させる余地が残されているとも言えます。 私の地元にある西菅田団地はゆとりある空間と、豊かな緑に囲まれた、子育てするにもふさわしいと感じられる場所ですが、令和6年には菅田小学校施設の用途廃止が予定されています。 そうした場所を、例えば、シェアオフィスのような若い世代が働くことができる場所に変えていくことによって、もともと持つ地域の魅力も一層発揮され、新たな住民の呼び水にもなるのではないでしょうか。 横浜には、生活利便施設が集まる駅に近い地域や、身近な緑が感じられるゆとりある地域など、ポテンシャルの高い魅力的な地域がたくさんあると思います。 人口減少時代、というと悲観的に感じられる方も多いかもしれませんが、地域のもつポテンシャルを発揮させるまちづくりにひとつひとつ取り組むことで、地域が活性化し、新たな住民を呼び込むことにも繋がると考えています。
質問:「人口減少、超高齢社会等を迎えるなか、これまで以上に地域のポテンシャルを活かしたまちづくりが必要」と考えるが、見解を伺う。
【市長答弁】人口減少、超高齢社会等を迎える中、これまで以上に地域のポテンシャルを生かしたまちづくりについてですが、横浜の郊外住宅地は、道路や公園などの社会インフラが充実した地域も多く、また、緑地や水辺などの魅力も身近に存在しております。こうしたポテンシャルを生かしながら、交通サービスや子育て支援、生活利便施設の充実など、住みたい、住み続けたいと思える「まち」を目指して、市民・企業・横浜市が連携して取り組むことが重要であると考えております。
●これまでの街づくりで作ってきた公共施設や豊かな緑などの地域資源も、今まで以上に活用し、人口減少時代においても暮らしやすい街をつくっていくことを要望しました。