「里帰りの桜」(シモドア桜)の復元植樹式が日米友好議員連盟の議員にて本郷台駅前にて行われました。一昨年の台風被害で倒れたため、野毛山公園の桜から接木により苗木とされたものが植樹されました。
「里帰り桜」(シモドア桜)は、1912年(明治45年)に日本からアメリカに送られた桜の子孫が日米桜交流100周年を記念して、里帰りという形で日本に贈られたものです。シモドア桜は、野毛山公園と海老名市、そして本郷台駅前の三か所に存在。
1912年に多くの桜がアメリカに贈られた裏側に、世界的化学者、実業家でもある高峰譲吉やアメリカ人紀行作家エリザ・シドモア(地理学者・文学博士・ジャーナリスト・写真家)の尽力がありました。1856年米国ウィスコンシン州に生まれたエリザ・シドモアは、1884年初来日、通信記者としてアラスカや、日本,中国、ヨーロッパで数年を過ごし、武士道に基づく文化と、桜を愛でる日本人の精神に深く魅せられました。中でも日本滞在中に観た向島の桜はシドモアの心を掴み、ワシントン・ポトマック河畔の埋立地に桜を植樹するための活動をするまでになりました。(里帰りを喜ぶ市民の会)
日本を巡る中で桜の美しさに魅了された彼女は、自身の著書の中でも上野や向島の桜について紹介しています。1909年 アメリカ当時のポトマック河畔は造園計画中であり、この計画には大統領夫人が関わっていました。「いつかワシントンに桜を」と長年の夢を抱いていたシドモア氏は、大統領夫人へこの地に日本からの桜を移植することを提案します。この提案がきっかけとなり、1912年に日本(東京市)から3000本の苗木が贈られました。
日本から遠く離れたアメリカに咲く見事な桜は、今も人々を魅了しているとの事。今から100年以上前に、日本からワシントンへ渡った桜。その歴史的なDNAを受け継いでいるのが「シドモア桜」です。