子どもの医療費助成の充実に向けて

横浜市は、毎年国の予算編成を為す時期に、都市の持続的な成長・発展の実現に向けて国との連携により進める主要施策について、国の予算の確保等を図るための提案・要望書を提出しています。

今回の「国の制度及び予算に関する提案・要望書」による項目は21項目で、公明党として国会議員との連携で推進をし、又要望を行っているものがあります。その一つが「子どもの医療費助成の充実」。今回、横浜市としての要望は以下(要旨)となります。

1,子供の医療費に関する全国一律の負担軽減制度の構築。2,全国一律負担軽減制度の構築までの間の市区町村への財政支援の実施。

現在の国の制度では、子どもの医療費については医療保険制度の下で、義務教育就学前は、2割。就学後は3割が自己負担。自己負担については、全ての市区町村が独自の助成を実施しています。しかし、その対象年齢・所得制限・自己負担額等の助成内容は、各市町村のよって異なっています。こうした事が都市間競争となる事は望ましい事ではありません。子どもの医療費助成を行う市区町村に対して、国民健康保険への国庫負担金を減額する措置がされる事もありましたが、平成30年度から義務教育就学前の子どもについては廃止される等、市区町村のよる取り組みへの支援がありました。

公明党横浜市会議員団が強く要望しております、子どもの医療費助成の対象は段階的ではありますが拡充しています。通院助成の対象を平成29年4月に小学6年生まで、平成31年4月から中学3年生まで拡充し、令和3年4月から、1,2歳児の所得制限をなくしています。しかし、3歳からは所得制限があり他地域とも制限額は異なります。

公明党の国会・地方議員が連携して強力に推進している子どもの医療費助成については、昨年4月時点で全国1741の市区町村全てが実施し、通院費では、うち半数が中学3年生(15歳年度末)まで、約4割が高校3年生(18歳年度末)まで助成していると厚生労働省が9月に調査結果を発表しています。調査結果によると、通院費助成の対象を「中学3年生まで」としている市区町村は873(前年比50減)で最多、次いで「高校3年生まで」が733(同74増)だった。また、所得制限なしの市区町村が1499(同7増)に上り、所得制限ありは242(同7減)にとどまった。自己負担については、「なし」が1124(同9増)、「あり」が617(同9減)だった。なお、入院費への助成については、対象などが通院費と異なる場合もあります。

子どもの医療費の自己負担について、健康保険制度では原則、小学校入学前は2割、小学生以上は3割だが、各自治体が独自で無料化や軽減策などを実施している。対象年齢や助成水準は自治体によって異なります。これらの助成を強力に後押ししてきたのが公明党です。地方議会で拡充を粘り強く訴えるとともに、国政では、健康保険の自己負担を小学校入学前までは2割に抑えることを実現しました。さらに、国が独自助成実施の市区町村に対し、安易な受診を増やすとして補助金を減額する“ペナルティー(罰則)”も、18年度から未就学児分を廃止しました。

これにより、各市区町村で毎年、一定の財源が浮くようになったことが、助成拡充の“追い風”に。例えば、通院費の助成対象を「高校3年生まで」とする市区町村(昨年4月時点)は、ペナルティー廃止前(17年4月時点)よりも259増えた。「自己負担なし」の市区町村も55増えています。

本来、子どもの医療費に関しては、国の責任で全国一律の負担軽減制度を構築することが必要です。(横浜市要望)国を挙げて子どもを産み育てやすい社会の実現に向けて取り組む中、子どもの医療費助成は、子育て世代の家庭の経済的負担を軽減することによって、子どもたちが医療機関に受診しやすい環境を築くための重要な施策です。本来はナショナル・ミニマムの保障として、国の責任で行われるべきです。同じ医療を受けても、居住地や住所地によって自己負担に差があり、不公平感が生じているため、全国一律の負担軽減制度が必要です。

【提案要望】1.全ての子どもが、全国どこに住んでも安心して必要な医療を受けられるよう、子どもの医療費に関する全国一律の負担軽減制度の構築。2.全国一律の負担軽減制度が構築されるまでの間、各市区町村が厳しい財政状況の中にあっても子どもの医療費助成を安定的に実施できるよう、子どもの医療費助成を行う市区町村に対しての財政支援の実施。

 

 

 

 

 

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