◎足立区で自殺対策 生きる支援の取り組みを視察しました。
足立区の取り組みを“心とからだの健康づくり課”課長にお話をお伺いすることができました。
足立区では、自殺をしようとする人の悩みを解決するために、“気づく、つながる、いのちを守る”をキャッチフレーズに掲げ、様々な“生きる支援”を始めています。
足立区がこの取り組みを強化することになったきっかけは、平成18年、区内の自殺者数が東京23区内でワーストになり、それは、10年間で区内の町内会が丸々1つ消滅したのに匹敵する数であることに気づきました。
しかし、亡くなる前には約72%の人が何らかの相談機関を訪れているとの調査もありました。これは、生きるための術をさがしていたこととも言えます。
都市型の自殺対策のモデルの核は連携。
自殺に至る要員は、様々あります。例えば、過労、事業不振、職場などの環境変化、身体疾患、人間関係、失業、負債、家族の不和、生活苦、うつ病等。
自殺に至る場合いは、平均するとこうした要因が4つ重なり自殺にいたると言われます。(ライフリンク自殺実態1000人調査)
故に、手前で手前で、手を打つ、自殺に至る問題を上流までさかのぼって、それぞれの要因を総合的に解決していく必要があります。そのためには様々な部署・機関の連携が不可欠です。
足立区では、こもろとおのちの相談支援ネットワークを構築し区長のもとでつくる“自殺対策戦略会議”があり、区長・衛生部・ライフリンクでつくる自殺対策戦略推進チームによるこころといのち支援係が位置づけられています。
中でも、複数の悩みを抱えている相談者をより丁寧に支援し、確実に適切な相談窓口につなぐためのツールとして、一歩踏み込んだ連携のために全庁で“つなぐシート”が活用されています。
また、様々な生活上の困難を抱える自殺念慮のある区民に対して、パーソナルサポーターが継続的な寄り添いを行い、新たな一歩を踏み出す援助行います。
足立区いのちを支える寄り添い支援事業を実施するNPO法人ライフリンクさんへの視察も同日行いました。