横浜市では、道路整備の計画立案や効果検証等の基礎データとして活用するため、定期的に全市的な交通量調査を実施しています。交通状況の把握に加え、道路計画の策定や整備効果を確認するための基礎資料となる、交通データの取得を目的として、約 2 年に 1 回の頻度で実施。従来の調査手法では、「慢性的な人手不足」や「煩雑・膨大な集計作業」等が課題です。
そこで交通量調査の ICT 化に向け、Yokohama Hack!の制度を活用し、カメラ映像の AI 判読をはじめとした複数のデジタル技術を用いた実証実験を令和6年度を実施。実証実験の結果、最新のデジタル技術はコストの削減や効率化が期待できるということが確認できたことから、令和7年度から交通量調査の ICT 化を進めています。
今回、神奈川区にある入江橋交差点における照明柱に設置した仮設カメラによる撮影による交通調査の模様を視察しました。これまでの実証実験では、LiDAR・カメラ映像の AI 解析、ドライブレコーダーから得られる GPS 走行データなどの ICT 技術を使用し、交差点における方向別・車種別(小型・大型)の交通量調査を行い、同時に撮影した映像データを人手による観測も行うことで、各技術の精度確認も行いました。また、車両速度や走行軌跡など交差点における危険要因や渋滞要因に加え、その他政策形成への展開を見据え、デジタル技術ならではの付加価値データの測定、分析を行いました。
※LiDARとは、 Light Detection And Ranging の略称でレーザー光を照射し、反射光の情報をもとに対象物までの距離を計測し、形状を表現する技術です。このカメラから取得した映像データを AI 解析することによって、交通量を調査する方法で実施されています。LiDAR・カメラ映像の AI 解析を用いた技術において、従来の人手による調査と同等の性能を持つことが確認もできています。
また、カメラ映像の AI 解析及びドライブレコーダーを用いた技術において、従来の人手による調査よりも、最新のデジタル技術はコストの削減や 効率化が期待できるということが確認されています。
そこで令和7年度から、交通量調査のICT化を進められています。今後の技術向上や費用感の動向も注視しつつ、更なる活用の可能性を検討していく事になります。









