農業による障がい者雇用の新しいカタチ

一人でも多くの障がい者雇用を創出し、社会貢献するを企業理念に掲げる「わーくはぴねす農園」(株)エスプールプラスさんにお伺いしました。今回の訪問は、全国56カ所ある農園のうち新横浜にある屋内農園 “ソーシャルファーム農園わーくはぴねす農園Puls横浜第2”です。 

わーくはぴねす農園は、野菜作りを通じて障がいのある方々が自分らしく働くことができる場所です。重度知的障がいのある方もたくさん活躍していて、安心安全に長く働くことができます。屋内農園は、自然災害を受けにくく、体温調節が難しい方でも勤務しやすいのが特徴。交通の便が良く、通勤が困難な方にも利用しやすくなっています。

農園は「企業向け貸し農園」で、企業が障がいのある方を直接雇用し、障がいのある方はエスプールプラスが運営する「企業向け貸し農園」で働くという、独自に生み出された就農モデルになっています。企業は貸し農園を通じて雇用を行えるため、社内の仕事の切り出しが難しい場合でも障がい者雇用を進めることができます。

3人の障がいのある方に対して1人のサポートスタッフがつく万全の体制で、危険な農機具を使用することもないため、就労が難しいとされる知的障がいや精神障がいのある方でも無理なく長期的に働くことが可能です。また、「農業のノウハウがない」、「障がい者雇用は初めて」という場合も心配なくご利用いただけるとの事です。

障がいのある方にとっても、自らの手で農作物を育てることでやりがいや成長を感じられるため、非常に意義のある取り組みとなっています。一般的には就労が難しいとされている知的障がい・精神障がいのある方でも、作業手順や道具の使い方を身につければ働きやすい環境があります。

農業は、自然の中で生活リズムを整えられ、農作物を育てることで、責任感や、やりがいを感じることができます。障がいのある方にとって自立を促すことができるお仕事の一つです。職場の選択肢が少ない重度知的障がい・精神障がいのある方にとっては、能力特性を活かすことができる最も働き易い環境のひとつであり、農林水産省も推奨しています。

昨年、政府は省庁横断の会議で、農福連携の拡大へ官民挙げて実践する新たな「推進ビジョン」を決定し、2030年度までに取り組む主体を倍増させる目標を掲げています。公明党は政府への提言でも障がい者の就労につながる支援を強く訴えています。地域ごとに農福連携を推進する体制づくりをこれからも後押ししていきたいと思います。

 

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