大雨に対する強靭化の象徴ともいえる大規模事業である「エキサイトよこはま龍宮橋雨水幹線整備工事」、7年間に渡る事業について決算特別委員会「下水道・河川局」の審査で質疑を行いました。以下は質疑の要旨です。
●横浜駅の大改造計画として進めているエキサイトよこはま22計画においては、雨水幹線及びポンプ場の整備によって、横浜の玄関口である横浜駅周辺の治水安全度を、現行の10年に1度の降雨対応から30年に1度の降雨対応に高めることを目的としています。この整備では、私の地元の神奈川区にある神奈川公園の半分の範囲が、工事で使われていますが、この公園は夏祭りやグラウンドゴルフで利用されるなど、地域住民に非常に親しみのある公園であり、様々な反響があったことと思います。
工事に先立っては地域住民をはじめ、関係する団体などに工事の目的や概要等をご理解いただくよう説明会が行われたと聞いていますが、約7年間という長期にわたる工事でもあり、心配や要望など様々な意見があったと思います。
【質問】神奈川公園での工事に対し、どのような意見があったか伺う。
《下水道管路部長答弁》周辺にお住いの方に向けた説明会においては、公園内の樹木をできるだけ残してほしい、児童や歩行者の安全に配慮してほしい、工事に伴う騒音の対策をしてほしいなどの意見がありました。また、公園愛護会の皆様からは、親しんできた公園の景観が、工事により殺風景にならないように配慮してほしいといった意見がありました。
●地域の理解を得ながら進めることが重要であると考えるが
【質問】地域の理解を得るために実施した取組について伺う。
《下水道管路部長答弁》工事で使用する公園の範囲を最小限とし、工事現場の中においても、可能な限り樹木を残すように対応しました。また、児童や歩行者の安全対策として、工事用車両が通行する時間を制限し、騒音対策として、防音機能を持つ壁を工事現場の周囲に設置する等の対応を実施しました。さらに、工事現場を取り囲む鋼製の囲いに、本市の文化芸術創造発信拠点と位置付けたBankART1929で活動するアーティストに壁画を描いていただいているほか、公園の風景を撮影した写真を張り付けるなど、工事現場周辺のイメージアップに取り組みました。
神奈川公園のあるポートサイド地区は、これまでもバンカートと連携してきており、近隣の商店でも店内や外観に作品が展示され、地域住民を楽しませていますので、工事現場で活用されることは、良い取組であると思います。アートの街ポートサイト地区この工事は横浜駅周辺の強靭化を図るための工事ですので、工事現場周辺の住民や市民への説明は十分に実施するとともに、横浜駅周辺の商業施設や近隣住民、横浜駅を利用する多くの人にも理解してもらうことが重要です。そのため、工事の目的や進捗状況については、多方面に向けて、様々な手法で継続的に情報発信していくことが必要と考えます。
【質問】「エキサイトよこはま龍宮橋雨水幹線に関する情報発信に力を入れていくべき」と考えるが見解を伺う。
《下水道管路部長答弁》本事業を通じて、横浜駅周辺地区の治水安全度が飛躍的に向上することを、市民の皆様や駅利用者、さらには、市の内外に向けて、積極的に情報発信していくことが大変重要であると考えています。現在、ホームページやSNS、工事現場のデジタルサイネージなどにより、進捗状況をお知らせしていますが、今後は、地域の方や学生を対象とした現場見学会等の開催も実施していきたいと考えています。さらに、鉄道事業者と連携した横浜駅の利用者に向けた積極的な広報など、様々な手段を通じて、多くの方々への情報発信を積極的に行っていきます。