明日の日本を支える観光ビジョン

日本経済は輸出が経済を支えていると思われがちですが、日本経済の大黒柱は個人消費です。

家計最終消費出は個人消費のことを指し、日本のGDPの約60%を占めます。最も規模の大きい個人消費が持続的に拡大しない限り、GDPの拡大は実現しません。人口が減少し、超高齢社会を迎えてた日本にとって、国際交流、交流人口の拡大の進展が見込まれる観光産業は大変に重要な存在の一つです。

国においては、平成 28 年(2016 年)に「明日の日本を支える観光ビジョン」を策定。この「明日の日本を支える観光ビジョン」では、観光立国の推進は我が国経済成長の大きな鍵であり、消費の増大により地域への経済効果を高め、GDP600 兆円への貢献を図ることが重要。2020 年に旅行者数4,000 万人が目標。

そして、訪日外国人旅行消費額については、ビジョン施策の実施で訪日外国人旅行者の滞在日数を増加させること等により、2020 年には1人当たり単価を 20 万円という大台にのせ、消費額全体では 2015 年の2倍を超える8兆円とする。また、2030 年には1人当たり単価を次の節目である 25 万円に到達させ、消費額全体でも 2015 年の4倍を超える 15 兆円を目指すとしています。

横浜市が抱える人口減少等による課題解決を実行し市民生活を守るための大きな施策の一つが観光政策です。横浜を訪れる観光客の約8割以上が日帰り客で、外国人宿泊者数が全国の外国人宿泊者数の1%未満という現状があります。こうした環境も鑑み、IRの推進の本格的な検討・準備が進められ議会においても議論がされています。横浜市において横浜に相応しい計画策定がどの様にされるのか。「区域整備計画案」が策定され、計画の全容が議会に示されるのは令和3年度の前半の議会とされ、議決をへて国への申請となります。

また、観光消費額や宿泊客の増加につなげる方策として、日中のみならず、夜間における観光コンテンツを充実し、ナイトタイムエコノミーを活性化することが期待されています。訪日外国人旅行者の消費拡大に向け、夜間帯を有効に活用することが求められており、夜間における魅力ある体験型コンテンツの拡充、当該コンテンツの国内外への情報発信とともに安心安全な環境作りも検討されています。

現在、横浜市においても、“横浜の街を、風景を、人を光でSYNC(同調)させるナイトアートプログラム”NIGHT SYNC YOKOHAMA2019等が開催をされています。

ナイトタイムの有効活用として、「観光ビジョン実現プログラム 2019 における関連施策」では、訪日外国人旅行者の地方誘客や消費拡大を目的に、夜間における地域伝統芸能の開催等、我が国ならではの魅力ある体験型コンテンツの拡充等を図る。あわせて、地域での官民連携体制の構築、深夜交通の確保や飲食店の夜間営業等の推進といった受入環境整備を行うとともに、経済的・文化的価値の可視化等により、ナイトタイムエコノミーの観光・文化への寄与度を明らかにし、夜間帯がもつポテンシャルの健全な発展を促進する。

観光政策は、横浜らしい、文化・芸術創造として、世界に誇れる街づくりを実現していく大切な政策の一つです。

 

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