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横浜市 カーボンニュートラルポートの取り組み

2020年10月、政府は2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする、カーボンニュートラルを目指すことを宣言しました。「排出を全体としてゼロ」というのは、二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスの「排出量」 から、植林、森林管理などによる「吸収量」 を差し引いて、合計を実質的にゼロにすることを意味しています。

横浜市では、パリ協定・SDGs採択後の世界の潮流や、国の地球温暖化対策計画・適応計画の策定、気候変動の影響等を踏まえ、本市の温暖化対策(緩和策・適応策)・エネルギー施策の更なる強化を図るため、平成30年10月に横浜市地球温暖化対策実行計画を改定。

計画では、パリ協定採択後の世界の潮流等を踏まえ、2050年までの温室効果ガス実質排出ゼロ(脱炭素化)の実現を温暖化対策の目指すゴールとします。また、短中期目標として、横浜市域から排出される温室効果ガスの総排出量を2020年度までに22%、2030年度までに30%削減(いずれも2013年度比)削減するとともに、気候変動による影響に対応し、被害を最小化・回避する「適応策」を推進します。

カーボンニュートラルの達成のためには、温室効果ガスの排出量の削減 並びに 吸収作用の保全及び強化をする必要があります。そこで横浜港を有する横浜市の取り組みの一つが、「カーボンニュートラルポート(CNP)」の形成です。国土交通省では、国際サプライチェーンの拠点かつ産業拠点である港湾において、脱炭素化に配慮した港湾機能の高度化等を通じてカーボンニュートラルポート(CNP)を形成し、国の脱炭素社会の実現に貢献することとしています。

港湾は、国の輸出入の99.6 %が経由する国際物流拠点であり、CO2排出量の約6割を占める発電、鉄鋼、化学工業等の多くが立地する産業拠点です。また、カーボンニュートラルの実現に必要な水素・燃料アンモニア等の輸入拠点ともなり、水素等の活用等によるCO2削減の余地も大きいことから、港湾から脱炭素化に取り組むことが効果的かつ効率的であると考えられます。加えて、SDGsやESG投資に世界の関心が集まる中、港湾の環境価値を高めてクオリティの高い港湾を形成し、我が国の国際競争力の強化等を目指していくことも重要です。

一昨年、国土交通省は全国のコンテナターミナル・バルクターミナルのうち、多様な産業が集積する6地域7港湾を対象として、CNP検討会を3回実施し、検討結果を公表しました。令和3年4月以降、脱炭素化への動きが官民において加速化していることを受けて、横浜市、川崎市、関東地方整備局は、CNP形成に向けた具体的な取組の検討を深化させるため、横浜港・川崎港カーボンニュートラルポート(CNP)形成推進会議を開催しています。

そこで、横浜市はENEOS株式会社との水素サプライチェーン構築に向けた連携協定の締結を通じて、カーボンニュートラルポートの形成をはじめとする臨海部の脱炭素化を目指します。両者は、パイプラインをはじめとする水素供給インフラ整備に向けた検討に共に取り組み、全国に先駆けて水素社会の実現に挑戦を始めています。日本の開港の地から、こうした取り組むが開かれていく事に大きな期待もされます。

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