感震ブレーカーは、地震の揺れに伴う電気機器からの出火や、停電が復旧した際に、揺れの影響で倒れた電気ストーブやオーブントースターなどに接触している可燃物が出火して起こる通電火災を未然に防ぐための装置です。火災に強いまちづくりの対策の一つです。
横浜市の最新の地震被害想定(H24.10)では、火災による死者数が1,548人となり、前回の被害想定(H17.3)から大幅に増加しています。そして、過去の大震災における火災の原因の6割以上(原因不明分除く)が電気に関係するものとされています。横浜市においても強い地震が発生した時には、電熱器具等からの出火、また電気復旧時においては、断線した電気コード等からの出火が予想されます。(横浜市記者発表資料)
電気による出火を防ぐためには、避難時にブレーカーを遮断することなどが効果的です。しかし、大地震発生時にとっさにそのような行動がとれるとは限りません。感震ブレーカーとは、設定値以上の地震の揺れを感知して自動的に電気の供給を遮断し電気出火を防ぐ効果的な器具です。各家庭に設置することで出火を防止し、他の住宅等への延焼を防ぐことで、被害を大きく軽減することができると考えられています。横浜市では「横浜市密集市街地における地震火災対策計画」対象地域にお住まいの世帯を対象に、感震ブレーカー「簡易タイプ」の購入費用の一部助成をしています。申込書1枚で、感震ブレーカー器具をご自宅まで送られます。さらに、65歳以上のみの世帯等、要件を満たす世帯には取付助成も行われます。(詳しくは横浜市HPまたは、横浜市地域防災課 電話:045-671-3456)
分電盤タイプ
ご家庭の分電盤に、一定の震度を感知して電気を遮断する機能が付いたもので、基本的には全ての電気が遮断されます。電気を使用する医療器具等があるご家庭などでは、設置について注意が必要です。
簡易タイプ
ご家庭の分電盤のスイッチに接続するもので、揺れを感知した際に、おもり玉の落下又はバネの作用などによりスイッチを落とし、住宅内全ての電気を遮断します。比較的安価なものが多く、工事が不要です。
コンセントタイプ
ご家庭のコンセントに差し込むタイプと、既存のコンセントと取り替えて埋め込むタイプ(要工事)などがあります。基本的には個別のコンセントの電気を遮断するため、電気ストーブや鑑賞魚用ヒータなどの電熱器具を接続する箇所への設置が適しています。また、自治会・町内会等を対象に、感震ブレーカーの設置に向けた出張説明会を実施しもします。また、「感震ブレーカー助成事業のご案内」(チラシ)の郵送もしています。