防災デジタル 「YOKOHAMA Hack!」命を守る防災DX

横浜市では、DX推進の取組として、行政の業務やサービスにおける課題・改善要望(ニーズ)と、それを解決する民間企業等が有するデジタル技術(シーズ)提案をマッチングするオープンなプラットフォーム「YOKOHAMA Hack!」を運営しています。この度、民間企業2社と進めてきた「防災」をテーマにした2つの実証実験が完了したとの発表がありました。(記者発表)

この事について、令和5年度の予算代表質疑にて取り上げた項目でもあります。一つは、風水害から市民の命を守る「避難確保計画」の災害時における実効性や、作成・管理にかかる作業負担の軽減を狙いとしたシステムを構築し、実用性を検証。避難確保計画がこれまで提出されていなかった施設の約3割(95施設)が作成提出に至るなど、多くの成果が得られたとの事。 

また、「災害時における迅速・円滑な状況把握と情報管理に向けた映像等の活用」をテーマに、映像によるリアルタイム情報共有システムの実用性を、複数のシチュエーションで検証。実証実験を通し、システムの実用性のほか、ウェアラブルカメラ等のデバイスの耐久性や使い勝手、混雑環境下における通信速度を検証し、災害現場の状況をより効果的に把握するための知見を得ることができたとの事でした。 

そして、市内河川約86kmの土砂堆積状況の目視点検作業ゼロを目指した取り組みも行われています。河川には雨水と同時に上流から土砂も流れ込み、河床等への土砂の堆積が進行すると洪水の原因となります。その防止のため、土砂堆積状況の把握を職員による目視で点検を行っていますが、河川は約86kmにもなるため、点検作業に膨大な労力が費やされています。

また、職員のスキル・経験により、点検結果に差が生じてしまうことも課題。そこで、AIを活用した画像判読による堆積土砂の位置把握や、解析技術によるボリューム算出、経年変化の分析により将来の堆積土砂の傾向を把握することで、これまで職員が目視で行っていた膨大な点検業務を軽減し、計画的な治水安全度の向上を目指されています。

命を守る防災DX。こうした取り組みにの広がりに期待がされます。

 

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