令和2年第3回市会定例会 決算第一特別委員会 港湾局審査の質疑。新港埠頭の整備について。
新港ふ頭は、近代港湾発祥のふ頭として、明治後期から大正にかけて建設されました。100年以上も前に建設された赤レンガ倉庫やハンマーヘッドクレーンなどが当時のたたずまいのまま保存されており、横浜港の歴史を間近で感じられ、多くの来街者が訪れる横浜を代表する観光地になっています。
そこで、改めて(1)ハンマーヘッドクレーンの概要について(質問)[答弁]ハンマーヘッドクレーンは、日本初の商用荷役専用クレーンとして大正3年に整備されたもので、平成 13 年までの 88 年間、貨物の積み下ろしに使われてきました。関東大震災でも被災を受けず、1世紀以上も横浜港の歴史を見守り続けてきた、貴重な近代化産業遺産です。
8月28日には、そのハンマーヘッドクレーンに隣接し、みなとみらい21地区を一望できる「ハンマーヘッドパーク」がオープンし、先月末の4連休には、多くの方々で大変な賑わいでした。
そこで、(2)ハンマーヘッドパークの魅力について(質問)ハンマーヘッドパークは、同時にオープンいたしましたデッキやそれにつながるホテル、商業施設等と一体となった利便性の高い観光スポットで、市民の皆様が横浜港を一
望できる開放的な空間であります。客船が寄港した際には、迫力のある優美な姿を間近に臨むこともできます。
ハンマーヘッドパークの展望スペースから眺める横浜港は、ならではの景色です。横浜の新たな観光地として、多くの皆様が訪れるスポット名所になると思います。そのパークに隣接する客船ターミナル「横浜ハンマーヘッド」は、日本初の商業施設・ホテル・CIQ(しーあいきゅー)ホールが一体となった複合施設で、公民連携事業として進められてきました。単に客船ターミナルや緑地を整備するのではなく、民間活力を戦略的に導入し、エリア全体が新たな賑わいの拠点となったことは、大変意義のあることだと思います。デザイン面においても、公民の調整を行っています。
(3)整備面における調整の成果について(質問)[答弁]商業施設の開発コンセプトやデザインと統一感を図るため、各施設の設計者が一堂に会する調整会議を定期的に開催してまいりました。ハンマーヘッドコラムというハンマ
ーヘッドクレーンをモチーフにした照明灯を商業施設と合わせるとともに、床タイルや手すりなどについても共通する材料を採用いたしました。また、色彩も調和させることで、まとまりのある景観を演出することができました。
(4)「横浜ハンマーヘッド」の最近の状況について(質問)最近では、飲食店の営業時間短縮の解除、GOTO トラベルキャンペーン、イベント人数制限の緩和などにより、人出が戻りつつあります。8月と9月で比較しますと、様々な販売促進やイベントの開催に加え、ハンマーヘッドパークの供用などにより、来館者数は2割以上増えています。
横浜ハンマーヘッドに向かう歩行者は、最寄りの馬車道駅から、サークルウォークを渡らなければいけませんが、サークルウォークの昇り降りに負担がかかっているようです。また、新たにロープウエイがや女神橋も開通し歩行者導線を充実させるべきです。
(5)「サークルウォークとハンマーヘッドを結ぶ歩行者動線の整備を検討するべき」と考えるが副市長に見解を(質問)新港地区の水際線沿いでございますけれども、横浜ハンマーヘッドをはじめ、マリン&ウォーク、グランピング施設など、魅力的な観光スポットが続々と整備されております。今先生からご紹介いただきましたように、来春には、桜木町からワールドポーターズへのロープウェイが開業し、サークルウォークに接続される予定でございます。
そこからハンマーヘッドまで快適に行けるデッキの整備は、来街者の更なる回遊性向上のために非常に有効と考えています。早期事業化に向け検討を進めたいという風に思います。
歩行者動線の拡充によって、本市を代表する観光地、新港ふ頭へ人を導くことは、横浜港の魅力発信につながる、大変重要な施策だと考えます。官民一体となった様々な取組によって、新港ふ頭が、今後さらなる賑わいを創出されることを期待しています。