代表質問 国際平和推進条例に基づく取組の推進について

 横浜市は、ピースメッセンジャー都市として、様々な国の核実験への抗議活動や、国際交流、国際協力、多文化共生の取組を通じた国際平和への貢献を進めてきました。公明党は、こうした取組を一層加速するため、平成29年に「核兵器のない世界の実現を強く求める決議」を主導するとともに、平成30年には、「横浜市国際平和の推進に関する条例」を提案し、同年6月に制定されました。

本年は平和の祭典であるオリンピックやパラリンピックの開催年であると同時に、第二次世界大戦の終戦、広島・長崎への原爆投下、そして国際連合の発足から75周年の年でもあります。このような節目の年を好機としながら、本市のイニシアティブによる国際平和への貢献が、これまで以上に求められています。

また、地域紛争や核兵器、貧困、飢餓などと同様に、世界各地では気候変動に起因する干ばつ、洪水なども一層深刻さを増しています。

2019年に開催されたCOP25に寄せられたNGO団体の報告によると、世界全体でみると、気候変動による災害件数は過去10年間で5倍までに増加し、さらに、地震などの災害や紛争よりも、気候変動が原因で避難した人数が圧倒的に多い状況が生じています。気候変動はいまや人類の生存と人間の尊厳に係わる大きな脅威となっています。

横浜市は、アジア太平洋都市間協力ネットワーク「シティネット」の防災クラスターの議長都市として、重要な役割を担ってきました。また、市内では、気候変動のみならず、飢餓や環境破壊など地球規模の課題解決に係わる国際機関であるFAO国連食糧農業機関WFP国連世界食糧計画ITTO国際熱帯木材機関などが活動しています。

気候変動や災害、それに起因する食糧問題など、「人間の安全保障」を脅かす国境も人種の差も超えた人類共通の課題への解決に向け、海外の都市や国際機関、NGOなどと連携しながら取り組むことが必要不可欠です。

質問(1)世界の平和と繁栄に向けて本市が果たす役割について市長の考えを伺う。

質問(2)国際平和の実現に向けて、気候変動などをはじめとした地球規模の課題解決のために国際機関との連携を一層強化すべき」と考えるが市長の見解を伺う。

市長からは、(1)横浜市は、ピースメッセンジャー都市として、「国際交流」、「国際協力」、「多文化共生」の取組を通じて、地球規模の課題解決に取り組んできました。今後も、条例を踏まえて、我が国最大の基礎自治体としての知見を活用しながら、世界の平和と繁栄に貢献していきます。(2)国際平和への貢献の一環として本市が誘致したITTO、WFP、FAO等と、啓発や市民参加に係わる取組等における連携を一層進め、貧困や飢餓などの解決に向けて取り組んできました。国際熱帯木材機関ITTOにつきましては、日本唯一の条約批准による国際機関の本部が、今もずっとあり続けているということは本当に素晴らしいことだと考えている。との答弁がありました。

 最後に、全会一致で成立した「国際平和の推進に関する条例」に込めた我々の思いを今後もしっかりと形にしていき、世界の真の平和の実現に向けた取組を進めることを要望しました。

 

 

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