生活者優先の経済 「ヒューマ二ティー・バイ・デザイン」

生活者優先の経済 「ヒューマ二ティー・バイ・デザイン」

日本経済を支える「中小企業」「地域経済」の活性化が、成長力強化や「経済の好循環の」への重要なカギです。

現在、横浜市会では決算特別委員会が開催をされています。局別の審査となりますが、私の担当は「経済局」と「国際局」。以下は公明党の政策ビジョン「新・支えあいの共生社会」の中の一つ、「ヒューマ二ティ・バイ・デザイン」という生活者優先の経済という考え方です。

例えば、企業の生産性に着目すると、製造業の一人当たり経常利益は大幅に回復したものの、中小非製造業の一人当たり経常利益は相対的に低く横ばいとなっています。国内の産業従事者の約7割以上が中小非製造業に従事していることを鑑みれば、このままでは多くの国民が生活に生活にゆとりと豊かさを実感するには到底十分とは言えません。

これまで、特に日本の都市部においては、経済的に高い生活水準を手にする一方、人口集中や産業の集積による過密状態で、住民が人間的な生活を営むための生活機能を犠牲にして発展してきたとの指摘もあります。

人口減少、自治体の持続可能性の危機が指摘される今、公明党が提案する「支えあの共生社会」の構築とは、これまでの経済社会モデルからの転換を促すものです。多様なライフプランを将来にわたって描ける地域社会の構築が必要であり、その基盤である地域経済の再考が不可欠です。

例を挙げれば、平均的な収入が得られ、結婚し、無理なく子育てできる社会等が考えられます。その為には、生活を支えるために欠かせない働く場としての産業が、地域の中で生業として成立し、そこで安定的に収益を確保していくことが大切です。大量生産・大量消費を支える消費者としての人間ではなく、地域に生まれ、教育を受け、働き、子育てをし、地域に暮らす「ひと」という意味の「生活者」に焦点を当て、生活者目線でまちづくりをはじめとする地域経済、生活機能をつくる「生活者優先の経済」構築が必要であるとの提案です。

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具体的には、あらゆる制度、規制、政策の目的にあらかじめ生活者優先の視点を組み込む「ヒューマニティ・バイ・デザイン」という作業です。短期的な利益追及のために地球環境を考慮しない資材調達や長時間労働を強いることや、あるいは再生産不可能な価格競争が行われるといった自己搾取的な経済活動でなく、そこに暮らす生活者を排除しない経済社会の構築です。

環境基準や安全性基準などについて「生活者優先(命を守る)」という観点から見直すことで、国民の生命を守ると同時にイノベーションを刺激する規制改革のあり方を示すことも考えられます。

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