まちづくり会社による事業展開  北海道富良野市 「ルーバン・フラノ」構想

公明党横浜市議員団の視察にて富良野市における、まちづくり会社による「フラノ・マルシェ開発事業」を視察。

北海道のほぼ中心に位置する富良野市、北海道のへそとも呼ばれるそうで「へそ踊り」のイベントもあるそうです。ドラマ「北の国から」のロケ地や「ラベンダー畑」が有名なこの市には、毎年多くの観光客が訪れていましたが、中心市街地に観光客は訪れず、「まちなか」は衰退する一方だったそうです。しかし、近年「民」を中心としたまちづくりにより、中心市街地が活性化され、全国から注目されています。

素晴らしい観光資源を有し、多くの観光客が訪れる富良野市ですが、中心市街地に観光客を呼び込む魅力的なコンテンツがなく、「まちなか」は閑散としている、という状況が続いていました。この状況を打開するため、富良野市は、平成22年に「富良野市中心市街地活性化基本計画」を策定。「都会の魅力と、田舎の魅力を併せ持つ、ちょっとおしゃれな田舎町」を意味する快適空間「ルーバン・フラノ」の実現をめざし、まちづくりに取り組むことにしました。このまちづくりのメイン事業は、フラノマルシェ事業と東4条街区地区市街地再開発事業です。

 フラノマルシェ事業では、まちなかの賑わい復活を目的に、平成22年に「フラノマルシェ」をオープン。フラノマルシェは、富良野らしい景観を備えた「にぎわい滞留拠点」とともに、富良野の食材や加工食品を生かした「食文化の発信基地」とした集客施設であり、広場では、ファーマーズマーケットなどの季節感豊かなイベントを行っています。また、フラノマルシェは、国道38号線沿いに立地しており、まちの玄関口としてのインフォメーション機能も持っており、フラノマルシェを訪れた観光客を中心市街地に周遊させ、「まちなか」全体の賑わいを創出しています。

 フラノマルシェは、富良野市郊外を訪れる観光客を中心市街地に呼び込むことを目的の1つとしていましたが、効果は絶大。フラノマルシェの来場者数は、当初の見込みをはるかに超え、平成28年度は、フラノマルシェ2と合わせて、120万人。また、中心市街地の観光客はフラノマルシェ開業後10倍以上に増加するとともに、1時間当たりの歩行者も年々増加し、平成27年度には対前年度比46%増となる3873人に達し、「まちなか」は人々で賑わうようになりました。

「ふらのまちづくり」は、富良野市の中心市街地活性化を目的に2003年に設立された。出資者は富良野市、ふらの農協、商店街団体、金融機関、商工会議所など59名。富良野市という特性を生かした「ルーバンフラノ構想」のもと、観光客の中心市街地への回遊と市民の中心市街地への滞留、そして超高齢化社会に対応するコンパクトタウン化を推進しています。

 

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