基地対策特別委員会 横浜市内米軍施設を航空視察

横浜市は第二次世界大戦後に進駐した連合国軍により、市の中心部や港湾施設などが広範囲にわたり接収されました。接収面積は、最大で1,200ヘクタールに及びました。また、昭和27年の平和条約発効後も、112の施設が米軍に提供されていました。戦後60年にあたる平成17年に小柴貯油施設(53ヘクタール)、横浜開港150周年にあたる平成21年に横浜ノース・ドックの一部(2.7ヘクタール)及び富岡倉庫地区の全域(2.9ヘクタール)、平成26年に深谷通信所(77ヘクタール)、平成27年に上瀬谷通信施設(242ヘクタール)の返還が実現し、横浜市内の米軍施設は、現在4か所約150ヘクタールとなり、このほか提供水域が2か所に設けられています。このうち、根岸住宅地区(43ヘクタール)、池子住宅地区及び海軍補助施設の横浜市域の飛び地(1ヘクタール)については、平成16年10月に日米政府間で返還の方針が合意されています。

昨日は、所属する基地対策特別委員会にて、消防航空隊所属のヘリコプターはまちどり2“”にて航空視察を実施しました。

●根岸住宅地区:所在地/中区簑沢、寺久保、塚越、大平町、山元町、大芝台、根岸台南区山谷、平楽磯子区上町、下町、馬場町、坂下町 (土地:429,203平方メートル)

管理:在日米海軍横須賀基地司令部米軍人、軍属及びその家族が居住し、管理事務所、教会、宿舎、中央公共施設(図書館、銀行、郵便局等)、診療所等が所在していましたが、平成27年12月にすべての居住者が退去しています。なお、現在も在日米海軍司令部統合消防隊第5消防署は存続しており、在日米海軍横須賀基地司令部憲兵隊が交代制により立哨業務及び警備巡回を行っています。また、米軍施設・区域に囲まれた土地に横浜市民の方々が居住しており、日常生活上の様々な制約を受けています。

●池子住宅区地区及び海軍補助施設:金沢区六浦町(施設は、逗子市及び横浜市にわたる)土地:2,884,341平方メートル 住宅:854戸(逗子市域)地域地区等の指定:市街化調整区域、第3種風致地区

管理:在日米海軍横須賀基地司令部【逗子市域の現況】米軍人、軍属及びその家族が居住しており、管理事務所、スポーツ施設(テニスコート等)、中央公共施設がある。また、ここには在日米海軍横須賀施設本部池子支所、在日米海軍司令部統合消防隊第2消防署、在日米海軍横須賀基地憲兵司令部池子支所がある。

●旧深谷通信所:泉区和泉町、中田町 土地:773,747m2(国有)施設には、建物等が所在するフェンスで囲まれた区域とフェンス外の区域とに区分され、フェンス外側の区域の一部は野球場、ゲートボール場、市民菜園として周辺住民に利用されていました。また、施設を縦断する県道阿久和鎌倉が通過しており、返還前から通行が認められていました。

●旧上瀬谷通信施設:瀬谷区北町、瀬谷町、中屋敷三丁目旭区上川井町  土地:2,422,396平方メートル フェンスで囲まれた囲障区域があり、囲障区域の外側は、農耕のための使用が認められていた農地のほか、野球場、広場などとして市民利用が行われていました。また、通称海軍道路が南北に通過し、返還前から通行が認められていました。

●鶴見貯油施設:鶴見区安善町 土地:183,784平方メートル(民有)管理:在日米海軍横須賀補給センター燃料部在日米海軍横須賀補給センター燃料部の出先として、横須賀市に所在する貯油施設(吾妻倉庫地区)からタンカーで運ばれる航空機燃料(JP-8)を一旦貯蔵し、ここから鉄道、自動車で横田基地へ供給しています。なお、20基(海側;エリアI-7基、陸側;エリアII-13基)のタンクがあり、約12万5千キロリットルの貯油能力があるといわれています。

●瑞穂ふ頭/横浜ノース・ドッグ 神奈川区瑞穂町、鈴繁町、千若町 土地:523,554平方メートル 管理:在日米陸軍施設管理本部、在日米海軍横須賀基地司令部この施設は、第836米陸軍輸送大隊、在日米海軍横須賀補給センター、日本区域艦船支援隊等が使用しています。ふ頭地区では、大型・小型船舶用バース、野積場、倉庫等があり、物資の搬出入や軍人・軍属等の移動に伴う貨物輸送業務等が行われています。郵便地区では、極東からペルシャ湾に至る米海軍関係の郵便業務を行っています。また、陸上自衛隊が建物約1,870平方メートルを共同使用しています。

引き続き市内米軍施設の早期全面返還、跡地利用の具体化に向けた取り組みについて取り組む事になります。

 

 

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